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仏道歩む手助けになるか 施行された「障害者差別解消法」(1/4ページ)

2016年12月21日付 中外日報(深層ワイド)

今年4月、「障害者差別解消法」(障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律)が施行された。日本国民の約6・7%が何らかの障害を有しているとされる。障害のある人もない人も共に生きる社会を目指そうという流れにあって、法の整備は障害のある人たちが仏道を歩もうとする助けになるのか、寺院・宗派も待ったなしの対応を迫られている。(甲田貴之)

スロープを設置するなど各寺院で進むバリアフリー化

障害者差別解消法では、「不当な差別的取り扱い」と「合理的配慮の不提供」が差別に当たると定めている。不当な差別的取り扱いとは、障害があるという理由だけで入店を断る、スポーツクラブや習い事教室への入会を拒否するといったケース。合理的配慮の不提供は、視覚障害のある人に書類を渡すだけで読み上げない、知的障害のある人に分かりやすく説明しようとしないことが該当する。不当な差別的取り扱いは禁止されているが、合理的配慮は会社や店舗などに対しては、負担が重過ぎない程度で対応することを求めている。

11月に開かれた真言宗豊山派の宗会代表質問で障害者差別解消法の施行をめぐり、障害者と僧堂修行の在り方について宗派の現状認識などが示された。

代表質問の議員は、「僧侶及び教師規程」第1条2で「左の各号の一に該当する者は、得度を受けることができない」とし、その要件に「僧侶として不適当と認められる者」と定めていることを挙げ、「具体的には何を示すのか」とただした。

これに対して内局側は「規程中に不適当の具体例を明示しているわけでなく、あえて言えば懲戒の対象となる行為をした者と認識している」と答弁。

さらに、同派僧侶が行う基本的な修行の四度加行を障害者が受けることを希望した場合を例に、「各専門道場で、どの程度の負担であれば受け入れが可能なのかが異なるため、宗派で一律に決めることは避けるべきで、現場の最高責任者に任せるべきだ」と述べた。

また、同内局の教化担当者は「障害者差別解消法において、宗派や寺院は事業者に当たると考えられ、施設や僧堂教育など様々なケースで合理的配慮をしなければならないだろう」と、今後対応を検討するとの前向きな姿勢を見せた。