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難しい高齢住職の出処進退 スムーズな世代交代どう実現(1/4ページ)

2017年2月1日付 中外日報(深層ワイド)

寺院の住職には定年がない。僧侶の世界は昔から修行経験の長い老僧が尊ばれ、檀信徒から法話にも説得力があると喜ばれてきた。

一方で高齢化が進むことにより、認知症などの病気で法務を全うできない住職の事例も増えてくる。そのまま住職を続けていけば檀信徒の信頼を損ない、寺離れを加速させる要因にもなりかねない。

また高齢化に伴い、住職になれない若い僧侶はいつまでたっても寺院運営の経験を積めず、高齢住職の存在が将来にわたって人材育成の障害になってしまう。後継者を育成し、寺院を継続するのは、住職にとって大きな仕事であるはずだ。

超高齢化社会の真っただ中にあって、自分の出処進退をいかに決めるかは以前にも増して難しいが、近年は元気なうちに後進に住職の座を譲るケースも珍しくなくなった。問題はいかにしてスムーズに世代交代、バトンタッチを行うかだ。宗門には、そうした空気を醸成する働き掛け、環境づくりが問われている。

(有吉英治、甲田貴之)