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1、インドの州首相来日 絵画展通じ交流深める

ミティラー美術館館長長谷川時夫

2018.06.22~2018.07.20

  • 1、インドの州首相来日 絵画展通じ交流深める
  • 3、インドフェス開催継続 日印交流の象徴的催事に
  • 2、自然との深い関わり コスモロジーを感じる絵
  • 4、菩提僊那の偉業 教科書載るまで継承事業

今年2月末、ブッダガヤをはじめ仏教遺跡がいくつもあるビハール州首相ニティッシュ・クマール氏が来日し、東京、大阪でインド投資セミナーを開催した。

昨年は、日本の貿易総額の半分がアジア諸国相手となった。中でも日印の経済交流は、インド高速鉄道に日本の新幹線技術の採用が決まるなど大きく動き始めている。

ビハール州はインド国内で3番目に発展している州。同首相は中央政府で農林大臣を含め3回の大臣経験者で、州首相も2度目となる。日程中、安倍首相や奈良県知事を表敬訪問し、東大寺と広島を訪れたクマール州首相には、もう一つ希望する訪問先があった。新潟県十日町市の4メートルの雪が降り積もる森にあるミティラー美術館である。

日程的に難しく、セミナー会場のインド大使館で美術館収蔵品のミニ美術展を開催した。クマール氏は、挨拶で次のように語った。「非公式な文化交流は日印間で長期間行われていた。その素晴らしい例が日本のミティラー美術館である。インドから何千マイルも離れた日本に、ビハールの伝統的なミティラー絵画がオアシスを見つけた。ここは1万5千枚の絶妙なミティラー絵画が収納されている宝の家だ」。会場にいた日本人、在日インド人も相当びっくりしたようだ。

テープカットの写真が現地の新聞でも紹介され、ビハール州マドゥバニを中心とするミティラー画の関係者の多数とあっと言う間に、私のSNSでつながった。アメリカで大学教授退任後、マドゥバニにミティラー画支援の協会を設立し活動している方は次のように書いてくれた。「日本のミティラー美術館は、ミティラー画を描くすべての最高の描き手たちの絵を見ることができる世界で唯一の場所です。あなたがもし最高のミティラー画を見たければ、日本へ旅しなければなりません」。ミティラー画はインドのフォークアートの始まりでもあり、代表的な美術だ。

1982年、開発の代替案として始めた美術館活動はインドという異文化の日本との共通要素と相違点を通して、私に日本を見る目を養わせた。