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1、近代文化を結ぶ「食」 インドに伝来の人気料理

世界仏教徒センター会長中村行明

2018.12.14~2019.01.18

  • 1、近代文化を結ぶ「食」 インドに伝来の人気料理
  • 3、宗教の変節 技術発展と密接な関係
  • 2、インド食秘話 カレー、金平糖、カステラ
  • 4、上座部仏教の大乗的姿勢 外圧の歴史から生まれた

私は1976年からインドで修行している仏教僧です。近代における文化の結び付きを、食を通して伝えてみたいと思います。

餃子、ラーメンを満州引き揚げ者が伝えたようにインドでも餃子、ラーメン、焼きそばはチベット難民が広めました。それでアジアの仏跡巡礼者は助かっています。餃子の事をモモ、ラーメンをトッパ、焼きそばはチョウメンと言います。満州引き揚げ者もチベット難民の人々も露天屋台から現在の地位になりました。

日本においても仏教伝来と共に茶、醤油、味噌、豆腐などが伝来しました。醤油も楞伽経(ランカアバターラスートラ)のベジタリアン思想を取り入れナンプーラから醤油に変わりました。近代インド仏教伝来も本体に付随してインドにはなかった餃子、チョウメン、トッパがインド中に広まりました。現代インドの子どもたちの大好物の食事はチョウメン、ピザです。

大英帝国インドの時代、コルカタがインドの首都で多くの客家人(華僑)が移り住んできました。そして戦前の日本も繊維紡績産業が国の骨格をなす工業だった関係上、綿花や石炭や鉄鉱石を輸入するために何千人もの日本人がコルカタに住んでいました。そしてかなりの日本人が英語を話したり、国際的に活動していた日本人が多かったので前任地が満州や中国本土の人が沢山いました。そして同じ中国人だからと客家人に日本人が満州風料理を伝えました。それがインドの中華料理ホーコー鍋とマンチュリアンです。現在、中国では満州は禁句になり中国東北地方と言われるようになり、マンチュリアン(満州風)というメニューはインド中華のみになりました。

数年前インドに習近平主席が来た時にインド政府は外交的スパイスとしてメニューの中にカリフラワーマンチュリアンを出して中国側をびっくりさせました。そして客家人、チベット人、ネパール人がベジタリアンメニューのスパイスが利いた中華料理を開発して今世界中で注目されているのがインド中華です。

東京の西葛西に専門店があります。このように宗教伝来は文化や食生活も一緒に伝えています。