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「ゆずり合い」は原点

融通念仏宗管長・総本山大念仏寺第67世法主 吉村暲英さん(78)
ひと2019年1月25日 16時03分更新
「ゆずり合い」は原点

12日付で就任した。教学研鑽機関・勧学林の教授や学長を長年務め、2007~16年には宗務総長も務めて15年の開宗900年記念・再興大通上人300回御遠忌法要を円成させた。

大阪府東大阪市の大善寺出身。「高校2年で住職の父を亡くし、大学は関西大経済学部の夜間部へ。昼間は自坊の法務や地元の住職方から教学・作法などの指導を受け、夜は大学に通う生活だった。遊ぶ暇はなく、大学を出るまで喫茶店に行ったこともなかった」

こうした中、勧学林学長などを務めた竹岡芳雄氏の指導がきっかけで教学に関心を持ち、教学畑を歩んだ。特に思い入れがあるのは、勧学林学長も兼務した宗務総長時代の08年に新設した仏教講座と僧侶研修(いずれも毎月開講)。前者は一般向けに仏教や宗派の教えを解説する公開講座、後者は僧侶対象の儀式作法の指導で、仏教講座では開設以来、毎回講師を務めている。

自他相互の念仏による融通和合を説く宗派の教えを「拝み合い、支え合い、ゆずり合い」の精神と説明。このうち「ゆずり合い」は懺悔無所有奉仕の下座行を実践した一燈園創始者の西田天香氏への共感が強く、自身は一燈園の光友(同園の賛同者)でもある。

「ゆずり合いは自分を下座に置くことで、『席をゆずる』ではない。教えを知れば知るほど自分の至らなさが分かる。愚かな自分が生かされているという自覚はあらゆる宗教の原点だと思う」

今後も仏教講座の講師の継続を希望している。「私には何も誇れるものはない。これまで学んだことを伝えるだけ」とほほ笑んだ。

(池田圭)

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