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人との出会い大切に

黄檗宗宗務総長 荒木將旭さん(52)

ひと2019年7月10日 10時38分
人との出会い大切に

5月に宗務総長に就任して萬福寺門前の一軒一軒、約200軒を挨拶して回った。突然の訪問に驚く人も多く、「お布施ですか?」と問う人には「いえ。仲良くしてください。名前と顔だけでも覚えてください」と答えた。人と人との出会いを大切にしたいと言う。「この世で起こることは全てご縁。その姿勢はこの30年ほど変わっていません」

京都市伏見区の自坊・海寶寺出身。花園高から花園大に進学した。卒業後は大丸百貨店に就職して系列の食品スーパーに4年半勤務し「すごく楽しかった」。29歳で退職して宗務本院の主事を経て、赤松達明、浅井聖道両宗務総長の下で7年間、教学部長を務めた。

「人間観察が好き」と自己分析する。何かにのめり込むことがなく、物や道具に凝ることがないそうだ。「むしろ、いろんな職種の人と会って会話し、その考え方を聞くのが面白い。僕が『面白い』と言う時、それは相手に対する褒め言葉なんです」

大学時代、1年間休学して黄檗山禅堂に掛搭し、仙石泰山老師に参禅した。修行中は高校時代の足のけがで坐禅もままならず、最初は身が入らなかった。初めて托鉢に出た時、見ず知らずの人から100円の浄財を受け、しどろもどろに四弘誓願を上げたら笑顔でお礼を言われた。その時、自分は修行をさせてもらっている立場だと気付かされた。その気付きは今も自分を支えているという。「『一所懸命』にその場その場でベストを尽くす。人は尊いものを持って生まれてきた。ベストを尽くすことが、天上天下唯我独尊につながると思います」

(萩原典吉)

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