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自分で考える学生を

大正大 髙橋秀裕学長(65)

ひと2019年12月2日 09時51分
自分で考える学生を

大正大学長に1日付で就任した。「学生は建学の精神に基づき、何事も自分の頭で考えることができるようになってほしい」と話す。

真言宗智山派眞東寺住職。一度は高校の数学教師になったが、数学と科学の関係やその社会的影響などを独学ながら研究するうちに、改めて大学院に進むことを決意。ニュートンを中心とした17世紀以降の科学史を専門としてきた。歴代学長の専攻が仏教学や宗教学の多い同大としては異色の経歴だ。

「仏教的な考え方や精神が、科学技術の独走を制御する上で重要な視点になる」という訴えには、その経歴に裏打ちされた説得力がある。

2026年に同大は創立100周年を迎える。「大正大学の魅力化のために教職員が一丸となってその準備を推進している」。教育・研究活動の充実や学生に対する総合学修支援、地域連携など取り組むべき課題は多い。

とりわけ建学の精神である「智慧と慈悲の実践」を学生にしっかりと身に付けてもらいたいとの思いは強い。ただの標語としてではなく教育カリキュラムに具体的に取り入れ、意識的に学んでもらえる環境づくりを目指す。

その根底にあるのは「IT時代」「AI時代」の到来に当たって、人間の原点でもある「自分自身で考える」という機会が奪われるのではないかとの懸念だ。「自分を見つめ、人間とは何かを理解するために仏教精神が示唆するところは大きい。その学びを通じて卒業後も充実した人生を送れるような人物になってほしい」と願っている。

(佐藤慎太郎)

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