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墨跡つき仏像カレンダー2021 第17回「涙骨賞」を募集

物事を命のレベルで

東寺真言宗総本山教王護国寺(東寺) 飛鷹全隆長者(77)

ひと2020年9月9日 10時46分
物事を命のレベルで

7月21日に東寺長者に就任した。東寺と高野山を行き来し密教を広めた弘法大師空海のように、東寺長者、高野山真言宗三宝院住職として、人々のために祈りを捧げる。

愛媛県西条市の出身。高野山高に進学し、縁あって三宝院の草繋全弘氏の下で修行に励んだ。草繋氏について「仏道に対して厳しいが、奥底には慈愛の心があった。掃除は自ら率先して行い、食べ物は皆で分け合い食平等を徹底した。その姿から多くのことを学ばせてもらった」と話す。

高野山大、同大学院を修了し、龍谷大大学院博士課程に進んだ。草繋氏の紹介で訪れた東寺で、洛南高の礎を築いた三浦俊良氏に出会う。「東寺の仏様の名の下に生徒を育てるという強い信念を持った方。厳しいけれど慈愛を持ち、師僧に通じるところがあった」

種智院大で講師を務めながら龍谷大に通っていたが、1969年に草繋氏が急死。三宝院へ戻りその後を継いだ。

草繋氏の「してもらう幸せではなく、してあげる幸せを」の言葉を胸に、84年から毎月21日に東寺で托鉢を行ってきた。三浦氏に言われた「続けなさい」の一言が原動力となり、現在まで35年間続けている。

新型コロナウイルス感染症や地球温暖化など様々な問題に直面する今、「人間は原点に戻る必要がある」と話す。

「大日如来の教えの中に、己の心を知るという意味の『如実知自心』があります。心の『源底』を知ることで、自然や虫など生きとし生けるものたちとつながることができる。命のレベルで物事を考える大切さを伝えていきたい」と語った。

(原田梨里)

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