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宗教文化講座 翠雲堂

現代に仏法どう説くか

真宗大谷派教学研究所 宮下晴輝所長(73)

ひと2022年6月17日 09時34分
現代に仏法どう説くか

4月1日付で就任した。専門は古代インドの仏教思想。長年、大谷大で教壇に立ち、学監や文学部長などを歴任した。

真宗大谷派を代表する僧侶の一人、暁烏敏氏の自坊・明達寺がある石川県白山市の農家出身。暁烏氏に感化された人が多い土地柄で、祖父は同氏のもとで得度していたという。

自身が仏教に主体的に出遇ったのは、金沢大法文学部の哲学科に在学中のこと。高校時代の恩師の勧めで暁烏氏の弟子である同大教授の出雲路暢良氏が主宰する読書会に参加するようになった。

「私たちは、自分は自分であるより他ないのに自分を持て余している。自分たりえていない」。そんな言葉を通して仏法を語る出雲路氏の姿に接して関心を深めた。「最初から伝統的な仏教の言葉で語られたら、一緒に学ぼうという気にはならなかったでしょうね」と振り返る。

出雲路氏も参加していた金沢の聞法団体・崇信学舎でも聴聞を重ね、そこで暁烏門下の児玉暁洋氏(元教学研究所長)や大谷専修学院長の信國淳氏らに出会ったことも大きい。大学卒業後に大谷専修学院に入学し、さらに大谷大大学院で龍樹思想の研究者である安井広済氏に師事した。

出雲路氏や児玉氏、信國氏らから問われたのは「仏教は老病死の問題を離れて考えることはできない」ということだったと受け止めている。「例えば、仏教学の学問上の課題に取り組めばそれなりの成果は出るが、それが仏教かと言われればどうか」。仏弟子たる“この私”の基本をどこに置き、「現代に仏法をどう説くか」と指摘した。

(池田圭)

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