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大震災復興を願い100メートルの絵巻を描いた洋画家 渡邉敬介さん

ほっとインタビュー2019年4月5日 13時24分更新
大震災復興を願い100メートルの絵巻を描いた洋画家 渡邉敬介さん わたなべ・けいすけ氏=大阪市生まれ。年齢は非公表。同志社大法学部卒、同大事務職員として付属図書館や人文科学研究所などに勤務。絵画は絵画教室に通い、オーストリアと英国の美術学校への短期留学経験はあるもののほぼ独学で習得。公募の全日本アートサロン展絵画大賞、青木繁記念大賞展優秀賞など。国際交流基金の助成で中国・北京中央美術学院をはじめ欧米各地で個展開催。京都市上京区在住。

東日本大震災の被災地復興を願い、長さ100メートルの絵巻を描いた。被災した漁港、仮設屋台村、缶詰工場で働く人々をクロッキー画の筆致と独特の色使いで躍動する群像に仕上げた。「画家として何ができるんやと自問しながら震災後1年半の被災地を巡った。悲しい絵は描きたくない。明日への希望を発信している姿を表現したかった」

震災から8年の今年3月、絵巻を京都市上京区の臨済宗興聖寺派本山興聖寺で展示。本堂天井からつるされた絵巻に手を合わせ、祈る参拝者が相次いだ。

士竪俊一郎

興聖寺での絵画展は「3匹の寺猫と巡る 1000、100、10」とありました。どういう意味ですか。

渡邉 数字合わせです。1人の画家が10日間かけて長さ100メートルの絵巻物を東日本大震災の被災地千キロ巡って描いたことを表しています。震災1年半後の2012年9月、国際NGO「国境なき医師団」現地事務所の協力を得て自動車(バン)を借り、知り合いのカメラマンの運転で東北地方の太平洋沿岸を回りました。宮城県東松島市や名取市閖上地区、気仙沼市、南三陸町、岩手県陸前高田市などを回り、走行距離はほぼ千キロでした。

絵巻のテーマは、希望に向けて発信している被災地の人々です。震災からまだ1年半でしたから、家族を亡くしたり、がれきが残っていたりと厳しい現実はありましたが、私は残酷なこと、悲しいことは描くまいと考えていました。被災地にもきょう一日の生活があり、明日もある。少しでも希望を見つけながら日々生活している、その姿を描きたかったのです。

震災復興の絵巻を描こうと思い立ったきっかけは。

渡邉 1995年の阪神・淡路大震災は被災地が近くでしたので、数日後に下着をたくさん詰めて避難所に持っていきました。しかし、東日本大震災の東北地方は少し遠かった。自分に何ができるのかと自問しました。ともかく現状を見てこようと半年後に福島県いわき市に行き、その時の印象を作品にして大阪で個展を開きました。その後、活動に協力してくれるNPOに出会い、再び東北に向かうことになりました。

被災地を描くことについて直接的な労働もしていない画家が「何の役に立つのか」と思い悩みました。ある仮設住宅団地を訪ねると、表札に「心のケアお断り」と貼ってありました。人によっては訪問自体が迷惑に感じられるのでしょう。私自身「こんな時に何を絵に描いているの…

つづきは2019年3月27日号をご覧ください

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