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空海の足跡を追い続ける写真家 永坂嘉光さん(71)

ほっとインタビュー2019年7月8日 14時22分
空海の足跡を追い続ける写真家 永坂嘉光さん ながさか・よしみつ氏=1948年、和歌山県生まれ。風景写真家。大阪芸術大芸術学部卒。現在、同大写真学科教授。宗教と文化をテーマに、高野山や吉野山など日本国内やアジア各国を取材・撮影する。2007年に日本写真協会作家賞受賞。主な作品集に『空海 五大の響き』『弘法大師の足跡』など。

生まれ育った高野山で1970年頃から撮影を始め、以来半世紀にわたり各地で空海の足跡を撮り続ける。四季折々の風景を収めた作品集を出版するほか、米国で個展を開くなど海外の評価も高い。

「その日の天候を見れば、撮れる風景がすぐに分かる」と話すように、高野山を知り尽くして撮る作品は、地元の僧侶をして「こんな景色があるとは知らなかった」と言わしめる。常に当時の空海に思いをはせ、弘法大師の修行観と、自身の撮影観を重ね合わせる。

石邊次郎

高野山で育ったことが作品に与えた影響はありますか。

永坂 生まれた時から高野山のお堂の近くで生活していましたから、高野山の風景はごく日常的なものでした。最初は身の回りの風景を撮ろうと思って高野山を撮影し、次第に良い風景と出合うようになりました。雲海の景色や根本大塔と出合ったのも活動を始めてからです。勤め先の大学は大阪にありますが、風景を見るために今も高野山から通勤しています。

空海が修行した御影堂の裏に実家があるので、朝起きていい写真が撮れると思ったらすぐに家を飛び出します。

でも、初めは作品になるか分からずに撮影に出ていました。その日の天気を見て「今日はいいものを撮れる」と気付くことができるまで10年かかりましたね。

絵になる風景を切り取れるのは一瞬です。例えば、たまたま吹雪になったからできる写真というのもあります。だから吹雪の時はカメラを持って外に出ます。人と話をしていても、「今撮れそうだな」と思ったらすぐ撮影に出ます。風や雨などの天候を見て、写真にしたら面白くなるだろうな、というのはすぐに分かりますね。映像にしたら面白いだろうなというポイントは知り尽くしています。

写真家を志したきっかけは。

永坂 高野山を表現するには絵でも文でもいいのですが、写真を選んだ理由は、作品にリアリティーがあるからです。写真はアートであるけれど記録でもある。例えば、高野山の御影堂の写真を見ても、初めはきれいだなと言われるだけですが、今では街灯が立ったり道がセメントで舗装されたり、撮影当時の風景とは変わっていることが分かります。四、五十年の時を経て雲の流れが変化したり、気温が上がってきたりしたことで、二度と見られない風景もあるのです。

高野山の風景が変わっていくことに対する思いはありますか。

永坂 現代的になっていくのは寂しいですね。か…

つづきは2019年6月26日号をご覧ください

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