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障害者も等しく幸せに暮らせる社会を目指す 石川明代さん(56)

ほっとインタビュー2022年4月25日 11時17分
障害者も等しく幸せに暮らせる社会を目指す 石川明代さん いしかわ・あきよさん=1966年、神奈川県生まれ。頸椎損傷により車椅子利用者に。「バリアフリー社会人サークルcolors」代表。NPO「障害平等研修(DET)フォーラム」の認定ファシリテーターでもある。

自らも車椅子生活を送る障害の当事者。障害者の社会参加や多様性に基づく社会の実現のため、持ち前のポジティブさと行動力で取り組んでいる。かつては「神社仏閣は障害者の敵」とされたほど不便な場所だったが、努力のかいあってか、バリアフリー化など変化の兆しも生まれ始めている。

佐藤慎太郎

ご自身の障害をどのように捉えていますか。

石川 15年ほど前、整骨院の施術の失敗がきっかけで頸椎損傷と脳幹血管腫を患いました。一時は回復したものの、立っていると眩暈などの症状がひどく、車椅子での生活になりました。今も脳の奥に血の塊があり、少しでもそれが動けば、急にパタリと倒れてしまうかもしれません。

ただ私は障害者になって良かったとも思っているんです。本業である障害平等研修(DET)のファシリテーターは障害者しかなれない職業で、かつ社会改革の一端を担えるものでもあります。また健常者だった頃は人ごとだった弱者や差別の問題に関心を持つようにもなりました。

DETについて教えてください。

石川 DETは、障害者をファシリテーター(進行役)に、参加者がグループディスカッション形式で差別や排除を見抜く視点の獲得や解決のための具体的な行動を考えてもらう研修です。世界39カ国で進められ、国連や企業、学校、行政などで実施されています。

東京オリンピック・パラリンピックのボランティアの人の必修の研修にも採択されました。約8万人が受講し、私自身も9500人を担当しました。受講された方の中には「社会の見方が変わった」という人もいました。「多様性」を重視し開催された東京オリパラを通して、障害者が「かわいそう」なだけの存在ではないとの認識が広まり、同時に駅などのバリアフリー化も進みました。車椅子利用者が相手でも気軽に声を掛けてくれる人が増えたことなどは、大会の確かな成果ではないでしょうか。

健常者と障害者の間には壁はあるのでしょうか。

石川 私が代表を務める「バリアフリー社会人サークルcolors」は小さなイベントスペースを運営しており、新型コロナが流行する前までは月に10本くらい音楽などのイベントを開いてきました。スロープや補聴器と連動する磁気ループなどを設置しており、参加者の約4割が障害者やLGBT(性的少数者)の方々で、昨年公開されたドキュメンタリー映画「ラプソディ オブ colors」の舞台にもなりました。

つづきは2022年4月13日号をご覧ください

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