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政治と文化の関係を探る近現代史研究家 辻田真佐憲さん(37)

ほっとインタビュー2022年8月26日 13時19分
政治と文化の関係を探る近現代史研究家 辻田真佐憲さん つじた・まさのりさん=1984年生まれ。大阪府出身。近現代史研究家・評論家。慶応義塾大文学部卒、同大学院文学研究科中退。監修に文春ムック『文藝春秋が見た戦争と日本人』(保阪正康との共同監修)、著作に『超空気支配社会』(文春新書)、『防衛省の研究』(朝日新書)など。

軍歌の分析を皮切りに、古今東西のプロパガンダについて研究してきた。現在は政治と文化の関係を探り、在野で評論・執筆を行う。いかに大きな反響を得るかを競い、インターネット上で即時的に反応し合う「SNS社会」で「時間軸の長い『歴史』の視点を大切にしたい」と話す。

磯部五月

論壇に出られたきっかけは。

辻田 1984年生まれなので学生の頃が「ゼロ年代」です。出版など既存マスメディアはすでに弱くなっていた時代でした。書き手として何か一つでも他の人より抜きん出たものをと思い、軍歌について深く掘り下げました。

以前、早稲田大の「戦史研究会」で軍歌について講演した際、聴講者の中にラジオ関係の方がいて「面白い」と声を掛けていただきました。人気番組「ライムスター宇多丸のウィークエンド・シャッフル」に「G(軍歌)-POP特集」で出演し、良い反響を頂きました。何度か出演機会に恵まれ、その後「戦争と音楽」へとテーマを広げ「君が代」の歴史をまとめ、研究の幅を広げていきました。

かつての評論家というと、書くことが専門で、話が得意でない方もいたと思います。昨今はメディアが多様になり、インターネット上での動画配信も当たり前になってきました。現代の評論家は「人前で話せる」ことも求められるようになったと思います。

社会の「空気」に注目されています。

辻田 昨今では「ツイッター」やネットニュースなどで、速く出来事に反応して、いかに「バズる」か(いかに注目を集めるか)が競争になっています。その言論空間は健康ではないと思います。また、何かの出来事やニュースに発言をした際に、すぐに「右だ」「左だ」と分けられレッテルを貼られる。人間とその活動にはグラデーションがあり、議論が起こる場合、悪と正義にきれいに分けられません。

評論家・山本七平(1921~91)は77年の『「空気」の研究』の中で、一神教の世界では絶対神がいるため、全てが相対化され空気に支配されない。多神教は絶対神が不在なので、逆にその時々の相対的なものが絶対的な命題として祭り上げられる、と述べています。その指摘はずさんな部分もありますが「SNS社会」に当てはめると示唆もあります。

戦時中は「忠君愛国」、現代は「それぞれの“いのち”が大切だ」という言説に支配されています。ロシアによるウクライナ侵攻が起こればその話題で一色に、安倍晋三・元首相が銃撃さ…

つづきは2022年8月10日号をご覧ください

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