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新しい時代へ 心と心の交流を大切に

2019年3月15日 14時32分

「梅の花見上げ日本語フランス語・蕗州」という句が、新聞俳壇で上位入選していた。東京五輪や大阪万博の前触れとして、観光地に外国人の来訪が増える世相を詠んだものであろう。

新年度の4月からは、出入国管理法の改定で、観光客だけでなく外国人労働者がさらに増えると予想される。地方自治体は、新しい外国人受け入れのため、十数カ国の言語に対応する相談窓口を整備しなければならない。観光客なら英語やフランス語などでよいかもしれないが、就労関係ではインドネシア語やネパール語も必要だとされている。4月までに準備が整うだろうか。

もちろん、職場に迎える新人の最大多数は、日本人の新卒者である。新人を受け入れるとまず、電話の応対法をしつけるところが多い。ところが最近の新卒者は、電話による対話が不得手であると聞いた。一昔前は言葉遣いなどマナーのしつけが重視されたが、今は声を出しての対話そのものから教えなければならない。

なぜかというと、学生時代にはメールアプリやSNS(交流サイト)で特定の相手と、無言で通信することが多かった。ところが職場の電話では、音声が必要だ。そして連絡電話を受けるのも、電話でセールスをするのも、未知の人との対話が主体である。

最も多いミスは、誰からかかった電話であるかの確認を忘れることだそうだ。携帯電話なら交信の相手が登録済みの親友と決まっていた。だが職場では「〇時に上司を訪ねて来る」相手が、どこの誰であるかを聞きそびれてしまうらしい。意外なことに、大企業でそのミスが多い。小さな企業では、隣の席の先輩の声で知らず知らずに身に付くという。

電話がこんな状態だから、郵便への関心不足はもっと深刻だ。学生時代は年賀状も出したことがないという新卒者が、業界にはまだ郵便で挨拶すべき場があると知って当惑する。

日本郵便の調査では、小学校の6年生で3人に1人は、封筒やはがきに、受取人と差出人の住所氏名を書く位置を知らなかったそうだ。小6までにこの知識が身に付いていないと、中学も高校もそのまま通過してしまう。

平成の初めには、パソコンはまだ珍しい存在だった。今は辺地の小さな事務所にも必ず1台は置かれている。春といえば5月には新しい天皇が即位して新しい時代が始まる。時代が移っても、心と心の交流が廃れることはない。どんな通信機器がどんなマナーで使われるかを見守りたい。

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