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政治家は判断示せ 核兵器禁止が指し示す未来

2019年7月12日 13時25分

国連総会で核兵器禁止条約が採択されたのは2017年の7月7日である。条約の制定に向けた運動をリードした核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)が、その年のノーベル平和賞に選ばれたことも記憶に新しい。現在、この条約を批准する国が増えている。

核兵器禁止条約は日本の多くの宗教者が支持している。創価学会はICANを支えてきた団体の一つとして国際的に知られている。多くの宗教団体が加わっている世界宗教者平和会議(WCRP)日本委員会もこれを支持している。4月25日、同委員会は核軍縮・不拡散議員連盟(PNND)日本と共に核兵器廃絶に向けた共同提言文を発表している。

カトリックのバチカン市国はいち早く核兵器禁止条約を批准している。カトリック系の上智大は、5月18日に「平和、非核、人類文明の未来」という国際会議を開き、ICANの創設者の一人であるティルマン・ラフ氏が基調講演を行った。少し話は異なるが、浄土真宗本願寺派宗門校の龍谷大は6月21日、「浄土真宗の精神」を掲げて軍事研究に関わらない旨の学長声明を発表している。戦後の日本は世界平和を目指し、核兵器反対を掲げてきた。日本の宗教団体や宗教者の中では、今もその流れを受け継いでいこうとする考え方が強い。

ところが、現代日本の政党や政治家はそうでもないようだ。704人いた全国会議員に核兵器禁止条約への賛否を問い、回答を「見える化」するサイト「議員ウォッチ」は、ICANの運営委員である川崎哲さんが若い人たちと共同で設けたものだ。だが開設して2カ月以上を過ぎた時点で、国会議員の回答率は極めて低い。6月24日の時点で86%が未回答という。回答者のうち賛同は94人、不賛同は1人だという。

これはどういうことか。核兵器禁止条約に賛同なのだが、政治的な圧力があるのでそれを表明することができないのか。あるいは核兵器禁止条約に不賛同だが、有権者の支持を失いたくないので自分の考えを表明できないのか。

川崎さんによると核兵器禁止条約は、グローバルな市民社会がいのちと平和を尊ぶという価値観を選択した結果だという。宗教者もそのような観点から核兵器禁止条約に賛同している。ノーベル平和賞の選考委員会も平和を願う宗教団体や宗教者も、グローバルな市民社会の倫理感覚に沿った判断をし、またそれを導く役割を果たそうとしている。

国会議員も自らの考えを明確に示すべきだ。

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