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女優の薬物事件で 物事を多角的に見ること

2019年12月13日 14時53分

映画などで人気の若い女優が合成麻薬の所持などにより麻薬取締法違反容疑で逮捕された事件に関連して、この女優が重要な役柄で出演している来年の大河ドラマの既に収録された分を予定通り放映することをNHKに求めるキャンペーンが、インターネットのサイト上で多くの支持を集めている。

同サイトは、原発や政治腐敗、いじめやハンセン病差別といった社会問題について誰もが意見を発信してキャンペーンする場であり、署名活動のようにクリックで賛同を表明する仕組み。前記のキャンペーンはしかし、単にその女優の出ているドラマを見たいからというのでは決してない。発信の賛同者は、依存症問題を考える公益社団法人や薬物依存症家族会、そして表現の自由問題を訴える映画監督らで、多くの依存者の救済、社会復帰を願ってのことだ。

サイトは「昨今、芸能人が薬物事件で逮捕されると、作品が自粛されたり配信停止や撮り直しといった騒動となり“賠償金数十億円”などとセンセーショナルにマスコミに取り上げられます。薬物事件を起こした芸能人に対し、刑罰以上の私的制裁を加え、吊るし上げや辱めを与えることは、薬物問題に苦しむ一般の当事者や家族にも多大なる悪影響を与えており、社会からの孤立や私的制裁を恐れ、支援や相談につながることを困難にさせています」と説明。社会からの完全排除による絶望ではなく、治療などで努力し再起する道に希望を持たせる重要性を説く。

もちろん薬物使用は犯罪だ。しかし、様々な支援や予防推進教育活動を進めている賛同団体の声は、容疑者である一タレントをたたくばかりではなく、社会全体への影響、背景に目を向けるべきことを示唆する。同様に細かい配慮の必要性が、先に各地の「自殺防止啓発」でも論議になった。「前兆を決して見逃さないように」とのスローガンや、駅に張られた「鉄道での自殺は、大切な命が失われるだけでなく、鉄道を利用する多くのひとの安全や暮らしに関わってきます」というポスターについて、自死者遺族の団体から「ただでさえ自責の念に苦しむ遺族をさらに追い込む」と疑問が出された。

「ひとりじゃないよ」「おなじ時代を生きている」と女子高生のはじけるような笑い顔を並べたポスターでも、自死念慮者には笑顔がまぶしく逆効果ではないかとも指摘された。大事なのは最もつらい人の立場で考えることだ。物事をステレオタイプに捉えずに多面的に見る。「悔い改め」と訳されるキリスト教の「メタノイア」は、観点を改めるとの意味だという。

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