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宗教の大きな変動 伝統や慣習に変革の兆し

2019年12月20日 15時42分

天皇の代替わりは生前退位に伴うものであったため、一連の行事を包む雰囲気は平成時代とは大きく異なり、華やかさを伴った。そのせいか大嘗祭や関連の宗教的行事について、政教分離の議論は前回ほど高まることはなかった。

ITやAIが宗教に絡むテーマには急速に関心が高まっている。日本宗教学会の公開講演の基調講演者がロボット工学者であったことは象徴的である。同学会では、バーチャル祭壇、プロジェクションマッピングの手法を用いた葬儀に言及する研究報告もあった。

11月下旬にローマ教皇フランシスコが、ヨハネ・パウロ2世以来38年ぶりに来日した。これを機に外務省は従来の法王から教皇へと呼称を変えた。カトリック教会や宗教研究者の大半は従前から教皇を用いていたが、メディアは多くが一斉にこれに倣った。

教皇フランシスコは世界各地で積極的な発言をしている。6月にはルーマニア中部のブラジでロマの人々と面会し、彼らへの差別や迫害にカトリック教会も関わってきたことを認め謝罪した。8月下旬に中国政府公認のカトリック教会である中国天主教愛国会は、新たに司教2人を任命したが、中国政府とローマ教皇庁との歩み寄りが背景にあると考えられている。

インドではヒンズー教徒とイスラム教徒との緊張を高める二つの大きな出来事があった。一つはインド政府が北部のジャム・カシミール州を10月31日に政府直轄地としたことである。モディ政権がイスラム教徒の多い同州の統治を強化しようとしたとされる。もう一つはインドの最高裁が北部アヨディヤのモスク跡地の所有権を巡る長年の訴訟で11月9日、そこがヒンズー教のものであったという判断を示したことである。

イスラム圏では、一部とはいえ女性の権利が少しずつ拡大されつつある。サウジアラビアのメディアによると、成人女性が父親や夫ら後見人の許可がなくともパスポートを取得して海外旅行できるようになった。女性の権利拡大の取り組みの一環と見なされている。

イランでは10月にテヘランで行われたサッカーの国際試合でイラン人女性のアザディ競技場への入場と観戦が認められた。男性とはフェンスで隔てて約3500席が割り当てられた。観光客の受け入れを原則拒否してきたサウジアラビアだが、9月に初めて観光ビザの発給を開始すると発表した。

国外の宗教に関わる今年の出来事からも、伝統や慣習に対しどんどん変革の力が加わっているのが感じられる。国内も変動しているが、世界の変動はより大きい。

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