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グローバル社会の闇 宗教が光を投げかける時代へ

2020年1月6日 13時58分

21世紀の始まりは、アメリカでの同時テロという暗い出来事を伴った。イスラム過激派の影はその後の約20年世界に覆いかぶさっているかのようだ。この暗い影は、イスラエルの強硬な姿勢が続いてパレスチナの紛争が出口のないものになり、キリスト教の伝統を引く欧米諸国の中でイスラム系移民や難民を排除しようとする動きが活発化していることでますます重苦しいものになっている。

インド以西のアジアでも、宗教が絡んだ対立が深刻化する様相が広がる。ヒンズー教を掲げるインド人民党のインドとイスラム国家パキスタンの対立は深刻化している。インドネシアをはじめとしてイスラムの勢力が強まる地域が増し、その反動のように東南アジアでは仏教が強硬な対抗の動きに向かう兆候も見られる。

東アジアでは仏教・神道・キリスト教と共に、共産主義や儒教や北朝鮮のように宗教に類する思想や権威主義が入り交じって対立が深まり、融和の動きが進まない。東西冷戦に代わり、宗教的・文明的な背景を背負った米中対立や米ロ対立が太平洋両岸とユーラシア大陸の未来を脅かしている。

こうした宗教や文明間の対立をはらむ脅威の背後には、グローバル経済が制御を失って拡張を続け、地球環境を脅かすとともに、貧困と格差と精神的空虚感が遍在するグローバル社会の現実がある。世界の豊かな国々の多くの政治指導者は、こうした事態に立ち向かうというより、それぞれの国の利益を主張し合い覇権争いにうつつを抜かしているように見える。

こうした世界のうそ寒い現状を克服して、世界の人々が融和し、精神的空虚から脱し、貧困からの脱出と格差の是正、地球環境の保全に向かう動きに希望を見いだすことはできないか。そこにこそ宗教の大きな役割があるだろう。

2019年に日本を訪れた教皇フランシスコは、カトリック教会のリーダーとしてこうした宗教の役割を、自覚を持って担おうとしていることを示した。日本滞在中には東日本大震災と福島原発事故の被災者で、宗教や宗派の垣根を越えて活動する曹洞宗の田中徳雲住職とも話し合っている。

平和・融和・支え合いに向けた日本の宗教界の横の連携の動きは世界的にも目立つものだ。これを国内にとどまらず世界の宗教界の横の連携に貢献していく動きも20世紀の最後の4半世紀頃から育てられてきている。こうした動きをさらに進め、地域社会の宗教活動がグローバル社会の平和や精神文化の充実、地球環境の保全につながる時代が待ち望まれる。

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