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「改正法」の現在 書類提出拒否で違憲性を訴え

2020年2月21日 14時22分

25年前の1995年は1月17日に阪神・淡路大震災が発生し、3月20日には地下鉄サリン事件が起きた。そして、オウム真理教による犯罪をきっかけに、12月には宗教法人法の改正が行われ、翌年9月に施行された。戦後史の転換点の一つとなった年である。

阪神・淡路大震災は、四半世紀の歳月の経過とともに記憶の風化が語られる。オウム真理教事件も麻原彰晃・元死刑囚ら教団幹部13人の死刑執行から1年半が経過し、事件は一段落ついたとも見える。だが、オウムの凶行の背景にある「カルト」あるいは宗教そのものの問題は残されたままだ。

オウム真理教事件再発防止のイメージで進められた宗教法人法改正は、今や多くの宗教者にとって単なる過去の記憶の一こまかもしれない。だが、改正反対は少なくとも表面的には「一部宗教団体」にとどまるものではなく、宗教法人審議会も賛否でせめぎ合った。

審議会委員として「改正」は政教分離に反し、信教の自由を脅かすと糾弾した善隣教の力久隆積氏は昨年暮れに亡くなったが、改正法施行後も備え付け書類提出拒否を訴え続け、不発ながら法廷闘争も試みた。同法改正が破壊的カルトの犯罪防止に役立つものではないとは当時からあった指摘だ。その後の宗教団体が関係する事件を顧みてもそれは証明されている。

改正宗教法人法の憲法上の疑義は解決されたわけではない。改正によって義務付けられた備え付け書類の不提出は宗教法人側の怠慢、制度の緩みなどと論じられるが、違憲法への抗議で過料適用の罰則も踏まえた積極的な「拒否」を続ける宗教法人は今も存在する。

例えば日本キリスト教団京都教区は京都仏教会と共に同法改正問題に取り組み、2014年にも中央の教団総会を動かして「改定法の再改定」の要望書に賛同決議を取り付けた。石橋秀雄・総会議長らは翌年2月、要望書を文化庁に持参し教団の意思を伝えている。

同教区は書類提出拒否教会の牧師・信徒を中心に、学習・意見交換会を継続的に開き、今月9日の会合でも改正法の違憲性を再確認した。報告された提出拒否の例を見ると、地検が通知する宗教法人法違反の過料は京都府では一般に5万円。過料を支払う教会と支払い自体も拒否する教会に分かれ、実例は聞かないが強制執行があった場合の教区対応も決めている。

上記学習会関係者は「法の見張り番」を自任する。彼らにとって宗教法人法改正問題は現在進行形である。改正法の憲法上の疑義が解消されたわけではないことを改めて強調しておきたい。

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