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レジ袋有料化 目先ではなく広い視野を

2020年8月26日 11時47分

環境保護のためにプラスチック製のレジ袋の有料化が義務付けられて2カ月近くになる。街のスーパーやコンビニ、ドラッグストアに行くと、マイバッグ持参の客も「安価だし、家でごみ袋にも使える」とあえて購入する人もおり、大方に定着しつつあるように見える。一方で再使用可能なものやバイオマス素材の袋に転換し、無料配布する店もある。

もともとレジ袋がなかった時期は消費者はとう製などの買い物かごを持参し、しかも冷蔵庫も未普及の時代には、小さな入れ物で毎日小まめに買い物をするエコな生活が一般的だった。だが深く環境問題を考えると、そのようなノスタルジーよりも地球規模での対応、廃プラスチック削減の総体に目を向ける必要がある。

我が国は米国に次ぎ1人当たりのプラごみ排出量が世界で2番目に多いという。しかし2018年の先進7カ国首脳会議で日本は、削減数値目標を盛り込んだ「海洋プラスチック憲章」への署名を米国と共に拒否し批判を招いた経緯がある。今回、国内外の世論に押されてレジ袋有料化の措置を取ったが、実はレジ袋はプラごみ全体の2%であり、その他の膨大な産業廃棄物などは対象外だ。

もちろん小割合でも削減するに越したことはないが、政権の姿勢はコロナ禍で見られたのに似て、ある種の業界などとの力関係で目先だけの取って付けた対応という面が否めない。しかも、金をかけたキャンペーンで「生活態度の改善」まで言い立てるのもコロナ禍対策同様だが、ほかにもっと力を入れるべき施策があるだろう。

目前の動きだけで右往左往せずに物事を広い視野で見なければならないのは、地球温暖化問題で経験済みだ。温室効果ガス削減の論議で排出量の割合を小さく見せるために牛など家畜のげっぷまで引き合いに出す主張には疑問符が付いたし、逆に実証的データに基づかずに過大に危機感をあおるキャンペーンが実は原発推進と軌を一にしていたことは周知の事実だ。

ある再生可能エネルギー問題のシンポジウムでのこと。パネリストの僧侶が、主催者が用意した外国製ミネラルウオーターを「これを輸入するのにどれだけ資源が消費されるか考えるべきだ」と拒否し、自前の水筒の茶をうまそうに飲んでいた。

買い物袋に話を戻すと、私たちの社会には風呂敷という汎用性の高い便利なものがある。法曹界では今も就任祝いの定番だ。仏教界にも頭陀袋という名前からしてありがたいエコなものがあるではないか。

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