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過疎地寺院問題 コロナで対策は前倒しに

2020年11月20日 10時55分

新型コロナウイルス感染症が国内で拡大し始めて半年以上が経過したが、感染防止対策とGoToキャンペーンが象徴する経済活動活性化とのバランスは難しい。冬に入って感染者数は良くて現状維持の高止まり、最悪で第2波を超える感染爆発が懸念される。

その中で寺院の宗教活動は対面の教化に限界があり、思うに任せない。会費制のキリスト教会などと比べると、仏教寺院は葬儀、法事あるいは拝観など、布施収入の減少で受ける影響も相対的に大きい。宿坊など収益事業の苦境は言うまでもない。経済的ダメージの実態調査を踏まえ、宗費の減免、無利子の護持資金貸し付けなどを検討する教団もある。

一方で、コロナ以前から少子高齢化の下、特に小規模寺院の疲弊が進んできた。2014年には日本創成会議が四半世紀後の40年における「消滅可能性都市」を予測し、それを基に「限界宗教法人」の数がはじき出されたこともあった。これらの予測には過疎地寺院の厳しい実態を知る宗門関係者の認識と重なるところが見られ、小規模末寺の数割規模の減少をある程度リアルな宗門の近未来像と捉える人々もいた。過疎地寺院対策にはより一層力が入った。

これまでのところ、兼務住職任命などによる不活動寺院の再活性化といったような宗門側の努力は一定の効果を示し、不活動宗教法人の解散は確かに進んでいるとはいえ、寺院消滅は数字上それほど急激ではない。『宗教年鑑』(令和元年版)によると、09年から10年間、宗教法人は約1500減ったが、これは宗教法人の総数18万の1%にも満たない。

しかし、関係者が尽力し、ぎりぎりのところで「消滅」を食い止めているケースが多いのが現実だ。宗門が対策を考えるべき経済的困窮寺院はむしろ増えているだろう。

そこに襲い掛かったのが、今回のコロナ禍の打撃である。これは宗教界にとって時代の流れを間違いなく加速している。「持続可能性」は宗門運営でも近年キーワードになりつつあったが、社会環境の変化を踏まえ、どのように教団組織を維持し、法灯を継承していくか、という課題は単に理念的あるいは総論的な検討を超え、より一層実効性のある具体的対策が切実に問われる段階だ。

新型コロナの「新しい生活様式」の中で、IT化は恐らく飛躍的に進み、宗教界もIT化社会の環境に適応する活動の在り方を模索しなければならない。コロナ以前から取り組んできた少子高齢化、過疎化への対応もまたスピードを求められている。

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