PR
購読試読
宗教と文化の専門新聞 創刊1897年
墨跡つき仏像カレンダー2021
PR
墨跡つき仏像カレンダー2021 第17回「涙骨賞」を募集

過疎地寺院問題 コロナで対策は前倒しに

2020年11月20日 10時55分

新型コロナウイルス感染症が国内で拡大し始めて半年以上が経過したが、感染防止対策とGoToキャンペーンが象徴する経済活動活性化とのバランスは難しい。冬に入って感染者数は良くて現状維持の高止まり、最悪で第2波を超える感染爆発が懸念される。

その中で寺院の宗教活動は対面の教化に限界があり、思うに任せない。会費制のキリスト教会などと比べると、仏教寺院は葬儀、法事あるいは拝観など、布施収入の減少で受ける影響も相対的に大きい。宿坊など収益事業の苦境は言うまでもない。経済的ダメージの実態調査を踏まえ、宗費の減免、無利子の護持資金貸し付けなどを検討する教団もある。

一方で、コロナ以前から少子高齢化の下、特に小規模寺院の疲弊が進んできた。2014年には日本創成会議が四半世紀後の40年における「消滅可能性都市」を予測し、それを基に「限界宗教法人」の数がはじき出されたこともあった。これらの予測には過疎地寺院の厳しい実態を知る宗門関係者の認識と重なるところが見られ、小規模末寺の数割規模の減少をある程度リアルな宗門の近未来像と捉える人々もいた。過疎地寺院対策にはより一層力が入った。

これまでのところ、兼務住職任命などによる不活動寺院の再活性化といったような宗門側の努力は一定の効果を示し、不活動宗教法人の解散は確かに進んでいるとはいえ、寺院消滅は数字上それほど急激ではない。『宗教年鑑』(令和元年版)によると、09年から10年間、宗教法人は約1500減ったが、これは宗教法人の総数18万の1%にも満たない。

しかし、関係者が尽力し、ぎりぎりのところで「消滅」を食い止めているケースが多いのが現実だ。宗門が対策を考えるべき経済的困窮寺院はむしろ増えているだろう。

そこに襲い掛かったのが、今回のコロナ禍の打撃である。これは宗教界にとって時代の流れを間違いなく加速している。「持続可能性」は宗門運営でも近年キーワードになりつつあったが、社会環境の変化を踏まえ、どのように教団組織を維持し、法灯を継承していくか、という課題は単に理念的あるいは総論的な検討を超え、より一層実効性のある具体的対策が切実に問われる段階だ。

新型コロナの「新しい生活様式」の中で、IT化は恐らく飛躍的に進み、宗教界もIT化社会の環境に適応する活動の在り方を模索しなければならない。コロナ以前から取り組んできた少子高齢化、過疎化への対応もまたスピードを求められている。

対話の前提 キリスト教的伝統との差異11月27日

前世紀中頃に国際的規模で始まった「仏教とキリスト教の対話」は日本でも続いているが、基本的な点で相互理解にはまだ不十分なところがある。 その一つに「キリスト教は共同体だが仏…

家族の絆 古くて新しい檀家の課題11月25日

11月22日はいい夫婦の日だった。コロナ禍で迎えた今年、在宅勤務でお互いに家にいることが多くなり、コミュニケーションや会話の機会が増えた。そのため、夫婦の仲が「良くなった…

震災の遺構保存 弔いの心が何より重要11月18日

東日本大震災から10年を前に震災の遺構整備が進み、被災地で施設が続々と完成している。中でも学校の遺構が各地で次々オープンし、見学者が相次いでいる。 宮城県山元町の「震災遺…

第17回「涙骨賞」を募集
PR
キャンペーン開始を発表する(左から)神・全青協常任理事、髙山久照・日仏保理事長、本多端子・全日仏婦理事長

子らに豊かな地球つなごう 全日仏婦などが行動計画

ニュース11月27日

国会「気候非常事態宣言」決議、WCRP日本委が歓迎

ニュース11月27日

生活全般の相談受け付け、地域再生へ 岩手の寺院

ニュース11月26日
お知らせ
このエントリーをはてなブックマークに追加