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情報氾濫、狭まる視野 バランス取れた発信の大切さ

2021年3月3日 13時57分

ある男性タレントが陰謀論を信じかけたことを、最近ツイッターで告白して話題になった。ほかの人から自分の情報が非常に偏っていることを指摘されて気付いたという。ネトウヨ的になっていると言われたが、その原因はインターネット動画にあったようである。

いつも見るユーチューブは、自分の見ている動画と関連するものが、次々と出るようになっていることを知った。物事を単純に分かりやすく説明する情報の危うさに気付いたと述懐し反省している。

ユーチューブにはほかにも注意した方がいいことがある。無料で閲覧している人は、いや応なく最初に広告動画を見なければならない。この広告動画の中には陰謀論に近いものや、歴史修正主義かと思われるものが交じっている。

テレビのCMだと、あまりに偏った内容には批判が寄せられる。ユーチューブはそうしたチェックが作動しにくい。商品のCMはさておき、特定のイデオロギーの主張が目的と思われるものは、要注意である。歴史や国際情勢などに一定の知識があれば変な主張だとすぐ気付くが、それらに疎いと、何度もそれを見ているうちに、それが正しい主張であると思うようになる可能性がある。

複数のチェックが入るのが普通である新聞は、購読者がどんどん減っている。インターネット上の情報を頼りにする人は増える一方だ。そしてユーチューブに限らず情報を提供する側は、ユーザーの好みを把握して、それが検索されやすいようにしたり、閲覧しやすいようにしたりする。こうした作業にはAIが関係している。膨大な量の情報だが、閲覧する側が、自分で自分の探す情報の性質を狭めているのである。情報時代なのに、個人が集める情報は極めて偏ったものに集中しやすい。

バランスの取れた情報摂取がすこぶる難しい時代に入った。偏った情報にのみ接しがちになる傾向は、当然宗教に関連した情報に関しても同様だ。原理主義的な立場の教団にとっては、この状況はかえって都合がいいかもしれない。

だが特定の信仰を持っていても、社会の流れや現代の状況を適切に把握しておくのは大切と考える立場の人たちにとっては、ますます厄介な事態が待ち受けている。これに対処する一つの方法は、バランスが取れ、正確さに優れた発信拠点を多くつくることである。これには複数の教団や研究者らが協力するのが不可欠である。すでに幾つか優れた機関が存在する。これらの連携や機能強化を真剣に考える状況になっている。

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