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翠雲堂

宗教界この1年 持続する問題の再認識を

2021年12月22日 15時31分

コロナ禍で外国人観光客の来日は激減したが、多文化共生の課題はいっそう重要になってきた。6月に別府ムスリム協会は、信仰などに基づいて埋葬方法を選べる「多文化共生公営墓地」の全国的整備を求める陳情書を厚生労働省へ提出した。土葬が必要なムスリムは日本で埋葬地を見つけるのが困難な状況を背景にしている。

1月に公安審査委員会はオウム真理教後継3団体の団体規制法に基づく観察処分延長を決定した。だが麻原彰晃および12人の幹部が2018年に死刑に処され、オウム事件から何を教訓とすべきかの議論はやや乏しくなりつつある。

その中で、地下鉄サリン事件被害者のさかはらあつし氏が、ドキュメンタリー映画「AGANAI[あがない]地下鉄サリン事件と私」を監督として製作。3月下旬に全国映画館で順次公開された。

宗教情報リサーチセンターは12月、ユーチューブに「RIRCチャンネル」を開設した。最初に取り上げた宗教ニュースは、1989年にオウム真理教幹部によって殺害された坂本堤弁護士一家の慰霊碑にまつわる出来事であった。忘れてはいけないもの、教訓とすべきものを人々に伝えていく上で、映像の果たす役割は大きい。インターネットをどう活用していくかが、ますます大きな課題だ。

情報が瞬時に世界に広がる時代。カトリック教会も積年の問題に取り組まざるを得なくなっている。7月には教皇庁が、司法当局が枢機卿ら10人を横領や職権乱用の罪で起訴したことを発表した。枢機卿が金融犯罪で裁かれるのは近代カトリック史上初という。10月にはフランスのカトリック教会内の児童性的虐待問題を調査してきた独立委員会が、70年間にわたり約21万6千人の被害者がいるとする調査報告書を公開した。

ジェンダー問題は地域、宗教によって取り組みの姿勢が大きく異なるものの、正面から取り組むべき課題として意識されるようになった。1月に教皇フランシスコは『新教会法典』を改定し、男性信徒に限定していた朗読奉仕者および祭壇奉仕者の職を女性にも開いた。5月には米国の南部バプテスト連盟の中で第2の規模を有する南カリフォルニアのサドルバック教会が、初めて女性牧師3人を任命した。

アジアでは中国の宗教統制に目が離せない。5月には宗教聖職者に「祖国への熱愛」を義務付ける新たな規則を施行。「聖職者は、共産党の指導や社会主義制度を支持しなければならない」と明記した。イスラム教対策を含め「宗教の中国化」が進行している。

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