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宗教文化講座 翠雲堂

ウクライナ侵攻 暴力の停止を求める宗教の声

2022年3月9日 12時29分

ロシアのウクライナ侵攻により多くの人命が失われている。ロシア側に大規模な軍事侵攻を行う大義はなく、悲惨な被害に遭っているウクライナの人々にはとても受け入れられることでない。

国連総会は3日にロシアを非難する決議を行ったが、賛成が141カ国、反対がロシアのほかベラルーシや北朝鮮など5カ国、3分の2以上の賛成で可決された。ロシアは国内の情報統制を行い、市民と世界との情報の遮断を図らざるを得なくなった。ロシア国内に対ウクライナ戦争の実態が伝わり、それに反対する声が高まることを恐れてのことだ。ウクライナ市民の被害が多くなれば、さらにロシアの軍事侵攻に対する世界の人々の批難は強まり、ウクライナ人の抵抗の意思は強まるだろう。

正当性を欠いた軍事侵攻はこれまでも数多くあった。冷戦崩壊後にも米国のアフガニスタンやイラクへの軍事侵攻が行われ、多くの人命を奪い、米国や英国は正当性を欠いた戦争であったことを、今や認めざるを得なくなっている。1931年から45年に至る日本の対中戦争の経過も思い起こすべきだろう。軍事的に勝利したように見えても、長く統治できる展望は見えない。侵略した地域の住民の支持を得る可能性が極めて乏しい戦争で、思い描いた目的が得られる可能性は限りなく小さい。

この事態に日本の宗教者や宗教団体は意思表示を行っている。全日本仏教会や世界宗教者平和会議日本委員会、曹洞宗、真宗大谷派、浄土真宗本願寺派、浄土宗、臨済宗妙心寺派、カトリック正義と平和協議会、キリスト教プロテスタントの複数の連合体が即時停戦と暴力の停止を求めている。

これらの声明は多くの市民の共感を得るだろう。これまでも戦争でひどい被害に遭う弱い立場の人々の側に立って暴力を慎むように求め、活動してきたことが背景にある場合はなおさらである。ロシアのプーチン大統領が核兵器の使用をも辞さないとの意思を示していることに対し、深い憂慮を表明しているものもある。これも戦争被爆国であるとともに、原発事故の被害を経験した国からの声として意義あるものだろう。

戦争で苦しむ多くの人々を思い、一刻も早い停戦と暴力の停止を求める声が宗教界から発せられることには大きな意義がある。人のいのちの尊さを教え、戦争のない世界を求めることは多くの宗教者、宗教団体、宗教伝統が思いを共にできる基本的な立場だろう。そのメッセージはグローバルな市民社会の平和を求める世論を強めることにも貢献するものである。

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