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宗教文化講座 翠雲堂

未曽有の事態の中で 他者への想像力を養う

2022年3月23日 15時39分

国際宗教研究所主催の公開シンポジウム「コロナ禍を見据える宗教者の視座」がこのほど開かれ、「ズームウェビナー」の形式で4人の宗教者が発題した。神社の宮司、曹洞宗寺院の住職、日本基督教団の牧師、そして真如苑の青年会副会長が、それぞれの経験を踏まえ、2年にわたるコロナ禍で気付かされたことなどについて意見を交わした。

都内の天祖神社の宮司である発題者はコロナ禍が続く中、神社にお参りする人が以前より時間をかけて真剣に祈る姿が目立ったと述べた。真如苑では信者とのオンラインによる語り合いの場をいろいろ工夫したということであった。

新型コロナウイルス感染症が日常生活に与えた影響は深刻で、生きていくこと自体に大きな困難と直面した人も少なくない。宗教団体は、自らも経済的危機を迎えたところもあるが、他方で宗教者としての使命は常に覆いかぶさってくるから、それとも取り組まなくてはならない。

こうした未曽有の事態に対して宗教者として何ができるかという問いは、大上段に振りかざすものではないし、どの宗教にも当てはまる有効な答えが出てくるわけではない。コロナ禍で生じた事態に起因する人々の悩みや苦しみは様々だ。深刻で複雑な問題を抱える人もいれば、それほど大きな影響を受けない人もいる。

人によって異なる点では宗教者が向かい合ってきた個人的、社会的問題の場合と同様である。だが情報化が進むなどの社会変化は新しい状況である。グローバルに広がった感染症故の、これまでにない恐れや対処の難しさがある。

こうした局面でとりわけ必要になるのは、人々がいかなる状況にあり、いかなる苦しみを抱えているのかについての宗教者の想像力である。逆に言えば、これまでになかったような事態であればこそ、想像力を養う機会となる。

大事な政策を担う立場にいる人の中にも、信じられないほど、他者の立場への想像力が欠如していると感じられる人がいる。想像力の欠如した政策が、ときに多くの混乱をもたらしたことは、この2年間にたびたび明らかになった。

想像力は日頃、厳しい状況の中で生きている人たちとの深い付き合いを重ねないと、なかなか培えない。今回のシンポジウムでの発題者からは、信者のみならず、それ以外の人たちへの心配りの深さが感じられた。日々の付き合いの中で常に相手の置かれた状況への想像力を欠かさない姿勢は、コロナ禍からも新しい学びを得るに違いない。

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