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少子化の背景 子どもを持つことの意味(9月27日付)

2023年9月29日 13時42分

厚生労働省の人口動態調査によると、日本の出生数は戦後一貫して死亡数を上回ってきたが、2005年頃から両者は拮抗し、08年以降は逆転して死亡者が多くなり、22年は死亡者が出生者の約2倍になっている。

第1次ベビーブームの団塊の世代が高齢化した一方で、子育ての経済的な限界が強く意識される。価値観の時代的変化に伴い、結婚しても子どもを持たないDINKSと呼ばれる人々や婚姻関係そのものを忌避する人々も増加し、出生数は減る一方である。

結婚や子育ての意識の変化ということは、「生涯未婚率(50歳時点で一度も結婚したことがない人の率)」が上昇しているというデータによってはっきり裏付けられるのかもしれない。厚生労働省の国立社会保障・人口問題研究所によると、2020年時点で生涯未婚率は男性28・25%、女性17・81%で、半世紀前の1970年(男性1・7%、女性3・3%)と比べ、全く様変わりした。婚外子についての考え方とともに、「家族」を中心とする思考法が急激に変容しているのは間違いない。それは伝統宗教にとっても大きな問題である。

最近発表されたアメリカの世論調査研究機関ピュー・リサーチセンターのリポートによると、米・国勢調査局のデータから、晩婚化や結婚をしない選択をする人の増加という傾向が浮かび上がっている(日本も同様で、女性の初婚年齢上昇は目立つ)。

同センターの調査では、特に福音派プロテスタントの55%が米国の将来にマイナスの影響を与えると危惧。メインラインのプロテスタントも42%が悪影響を警戒している。無神論者や無宗教の人々は、結婚せずに同棲することについて7割が肯定も否定もしなかったが、肯定が22%で、否定の9%を上回った。カトリックなどを含む諸宗教では非婚同棲に関して肯定意見より否定的な見方が多かった。出生数の減少という現象については、環境問題や女性のキャリアに関してプラスに働くとする一方、経済や社会保障制度の維持では、否定的な見方が強い。

少子化の社会的影響の評価とは別に、その背景にある価値観の問題は重要だ。この調査では、人生において子どもを持つということが、楽しめる仕事・キャリアや親しい友人を持つという答えより下位にきているのは注目すべきだ。

このような価値観は日本でも一部で共有されているものかもしれない。家族を重視する伝統的な宗教はこうした変化とその意味を直視しなければならないだろう。

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