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2024宗教文化講座

暴力の泥沼を超えて 日本の宗教者の貢献を(1月1日付)

2024年1月5日 09時54分

イスラエルのガザ攻撃で数千から万にも及ぶ多数の子どもらが犠牲になっている。人道に反した行為に国連総会や安保理事会は停戦を求める決議を求め、大多数の国々がこれを支持した。12月8日の決議は13カ国が賛成したが、米国が拒否権を用いて可決に至らなかった。こうした態度を示した米国の国際的威信回復は、少なくとも今後しばらくあり得ないだろう。

米国のイスラエル支持の背後にはキリスト教シオニズムの影響を受けた宗教右派の存在があることはよく知られている。彼らは近い将来、キリストが地上に再臨すると信じ、それに先立って約束の地がユダヤ人の手に戻っているはずだという信仰を持ち、イスラエルのパレスチナ人抑圧を支持してきた。イスラエルはパレスチナ人が住む東エルサレムやヨルダン川西岸での抑圧を強めてきた。2018年にトランプ大統領は米大使館をテルアビブからエルサレムに移し、それを支持する姿勢を明確にした。宗教右派の強い支持を受けた大統領ならではの政策だ。

イスラエルのネタニヤフ政権の戦闘的な姿勢の背後にはユダヤ教右派勢力の支持がある。ガザ地区で勢力を持ちイスラエルの市民を殺害し誘拐したハマスの攻撃がきっかけになったが、ハマスはイスラーム主義的なムスリム同胞団の運動から生まれた組織である。一方、ロシアのプーチン大統領によるウクライナ侵攻の背後に、ロシア正教会の支持があることもよく知られている。宗教が戦争をあおり「敵」と見なした人々の排除や殺害を後押しするような事態が相次いでいる。

東アジアに目を転じると、無神論を掲げる共産党が支配する中国では、習近平政権の宗教抑圧、人権侵害が顕著だ。日本では統一教会問題に見られるように宗教と政治が結び付いて人権侵害を容認してしまう事態が長期間、続いた。

こうした時節にこそ、平和を求める宗教の働きが重要だ。第2次世界大戦後の日本の宗教界は、暴力への加担の過去を省みつつ、多様な宗教や世界観の間での対話や協力に前向きに取り組んできた。米国追随が目立つ日本政府だが、国連総会や安保理のガザ停戦決議では賛成票を投じた。アフガニスタンで住民と協力しつつ平和のために尽くした故中村哲医師はキリスト教の信仰を持ちつつ、日本の精神文化に根差した活動を積み重ねてきた人だった。人道の危機といわれるイスラエルのガザ攻撃以後の地域や世界の平和のため、日本の宗教団体や宗教者がよき役割を果たすことに希望を持つのは的外れではないだろう。

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