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2024宗教文化講座

信仰再活性化の課題 宗教の拡散と帰属意識低下(1月12日付)

2024年1月17日 09時33分

アメリカの世論調査・研究機関ピュー・リサーチセンターによると、アメリカでは組織化された宗教への帰属意識が低下する一方で、自らを宗教的ではないと意識する人々の間でも現実世界を超えた霊的領域への「信仰」が広く浸透していることが分かった。

日本でも寺離れなどのかたちで伝統的に組織化された信仰の衰退が進んでいるが、それが直ちに社会から宗教的なものが消えることを意味するわけではない。これと並行する現象はアメリカでも起きつつある、というわけだろう。

ピュー・リサーチセンターのリポート(昨年12月7日)では、絶対の確信を持って神を信じ、定期的に教会等の宗教行事に出席し、宗教が自分の生活の中で非常に重要であると考えている成人の比率は低下している。その一方で、最近の調査では米国の成人の70%が自分自身をスピリチュアルな人間であり、人生においてスピリチュアリティが非常に重要と考えているというデータが示されている。

もう少し詳しく見てゆくと、成人の83%が人間には肉体のほかに魂や霊性があると信じていると答えた。同じく50%が墓地や追悼施設などに霊が生息する可能性があると信じている。天国を信じる人は71%で、地獄についても61%が信じるというのは、宗教的風土が異なる日本人には少し意外な高率かもしれない。死後の世界を信じるこうした人々(成人の57%)は、すでに亡くなった愛する人と死後の世界で再会できることを期待している。死者は生きている人々を保護し、導くことができるというイメージを持つ人々も成人の46%に達する、という調査結果が出ている。

こうした数字を見ると、アメリカの場合、組織化された宗教への帰属意識の低下は確実に進んでいるにせよ、宗教的と言っていい意識、宗教的というべき感覚を持つ人々はいぜん多数派を占めていることが分かる。それを「スピリチュアル」というか「宗教」と理解するかは、ある程度まで「宗教」の定義の問題だろう。

日本の状況を単純に欧米と比較できないのは当然だが、宗派・教団として組織化された宗教は衰弱化の傾向を見せ、寺檀関係が象徴する伝統的な信仰のつながりも弱ってきた。その一方で、宗教的な現象といえるものは境界線が曖昧な状態で広がり、また近代における世俗化とは逆方向で、公共の領域でも宗教の存在を意識させる動きもある。それが伝統的な宗教の復興につながってゆくかどうか。戦後に力を持った新宗教も含め、既成教団の真価が問われる。

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