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誰にも言わないと言ったけれど…ジェイムズ・H・コーン著・榎本空訳

2020年4月22日 14時38分
誰にも言わないと言ったけれど

人種差別からの解放を訴え「黒人の神学」を掲げた神学者のジェイムズ・H・コーン(1936~2018)の自伝。アメリカで壮絶な人種差別を目の当たりにし、全く新しい「黒人のための神学」を模索したコーンの詩的な激情がつづられ、現実の暴力や差別を前にキリスト教はどうあるべきかを力強く提示する。

「ブラック・パワーとは、今日のアメリカにおけるイエスの福音である!」

この強烈な言葉は、差別への怒りから暴徒化した黒人を州陸軍が軍事的に鎮圧した「デトロイト暴動」を通して著者がたどり着いた結論だ。論壇を支配していたヨーロッパの神学は人種差別に耳を貸さなかった。コーンはこの「白人神学」を捨て、黒人のための神学の追求に生涯を懸ける。黒人解放を是とする信仰に神学は根拠を与えられるのか。前人未倒の領域に挑んだ彼のダイナミックな思想には、読者を圧倒する力強さがある。

黒人神学の神髄は、社会的に虐げられている者こそイエスの姿であり、彼らを解放する闘いがキリスト教のあるべき姿だと捉えるところにある。今なお酷薄な差別は後を絶たない。人種や性別、性的マイノリティー……。彼らを解放する神学の礎を築いた思想に接近する意義は十分にある。

本体価格3000円、新教出版社(電話03・3260・6148)刊。

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