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菩薩とはなにか…平岡聡著

2020年8月28日 09時58分
菩薩とはなにか

複雑に発展を遂げた菩薩思想を学問的な成果を踏まえて体系的に論じる。菩薩の起源や思想の特徴である「願」「行」、菩薩の階位、種別等を解き明かし、アジアに広がった菩薩信仰の在り方も網羅する。

初期の大乗経典は全ての衆生に成仏の可能性を認めながら、声聞乗・独覚乗(二乗)の旧仏教を批判して自らの立場を称揚したという。全てが救われるとしながら、二乗を排除するという矛盾を乗り越えるために提唱されたのが「一(仏)乗」という考え方で、「『大小の対立を超克する大乗(一(仏)乗)』を〈法華経〉は目指した」と論じる。

終章「現代社会と菩薩」では浄土宗の僧侶としての立場から、同宗や浄土真宗は菩薩道の実践が教義的に難しいことを指摘。しかし大乗仏教を濫觴とする日本の各宗が、菩薩行を避けて通ることはできないとして「日本仏教の生き残りを考えるならば、エンゲイジド・ブディズムとして社会と切り結ぶ菩薩思想を現代的な文脈で再解釈し、新たに脱皮させることが必要不可欠」と提案する。

閉塞した現代には菩薩的なヒーローの出現が求められるが、それは人ごととしてではなく「我々一人一人が名もなき凡夫の菩薩として菩薩道を実践する方が重要ではないか」と凋落しつつある日本仏教界の再生を願う。

本体価格2500円、春秋社(電話03・3255・9611)刊。

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