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室町時代の祇園祭…河内将芳著

2020年9月7日 09時15分
室町時代の祇園祭

現代の八坂神社祇園祭の山鉾は戦国時代の1500年に36基で再興したものが原点だが、本書は最も盛大だった室町時代における祇園祭の神輿と山鉾の実態を、限られた史料から読み解く。応仁の中絶以前は60基の山鉾が巡行し、鷺舞・久世舞車・乗牛風流など多彩で個性的な芸能でにぎわっていた。

神輿渡御の前提となる御旅所の成立について丁寧に考証する。山鉾の性格は通説通り、疫神を送り鎮めるための「風流の作山」とするが、神輿渡御との関係性については「接点が薄い」との指摘にとどめる。

著者が強調するのは延暦寺大衆の動向の影響だ。長官の検校は天台座主が兼職し、中世の祇園社は延暦寺末だった。1370年から10年間、神輿が中断したのは延暦寺大衆が日吉社の神輿渡御を停止していた余波だ。祇園社は「本社」の日吉社を差し置いて神輿を出せない。もっとも山鉾巡行は続いており、世間の注目が山鉾に集まるきっかけになった。

1449年以降の祇園祭遅延の頻発も、山門強訴による日吉祭遅延で玉突き的に祇園祭の日程が遅れたためだった。この時期には山鉾巡行も共に延期され、祭日の混乱が恒常的となる。再興後も干渉は続き、最終的に祇園祭を延暦寺支配から解放したのは1571年の織田信長による比叡山焼き打ちだった。

本体価格1800円、法藏館(電話075・343・5656)刊。

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