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創価学会の思想的研究 〈上巻〉平和・非暴力編…松岡幹夫著

2020年11月11日 10時54分
創価学会の思想的研究 〈上巻〉平和・非暴力編

宗教団体として最大規模を誇る創価学会についての教団論や組織論、社会学的な視点からの研究論文はこれまでにも散見された。一方、巨大な政治勢力としての活動やその影響力、内部矛盾をリポートしたものも多い。本書は、それらとは異なる立場から創価学会を思想的な研究対象として論じてきた成果を上下2巻で世に問うものだ。

著者は「創価学会の信仰指導者の中でも、第三代会長の池田大作先生が私の直接の師である」と明かして自らを「信仰学者」と名乗り、創価学会の信仰を保ちながら行う学術的な活動を「創価信仰学」と呼んでいる。そこに本書の際立った特色がある。

収載論文は日蓮仏法における「戦争と平和」および「非暴力と死生観」について考察したもので、いずれも著者の言う「創価学会を内在的に理解する立場からの研究」である。しかし何よりも興味深いのは少し長文の「まえがきに代えて」だろう。

創価信仰学の形成という立脚点を確信するに至る試行錯誤の内実を吐露したその文中で、著者は自らの言論活動に対する学界や論壇の反応が冷淡であったことや、創価学会に触れること自体がタブー視されている現実の中で悪戦苦闘しつつ、目指すべきものが何であるかを見いだしたことを述べている。

本体価格1600円、第三文明社(電話03・5269・7144)刊。

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