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菩提心論の解明…北尾隆心著

2020年11月12日 09時41分
菩提心論の解明

種智院大教授、真言宗智山派最勝寺住職で真言宗に関する著書を多く手掛ける著者が、弘法大師空海の思想の基礎になっている龍猛造・不空訳の『菩提心論』を「本文」「解説」「現代語訳」「論考」に分けて詳しく解説する。

『菩提心論』は、正式には『金剛頂瑜伽中発阿耨多羅三藐三菩提心論』という。

真言密教の初心の者が必ず最初に学ぶとされる『十巻章』の中に『般若心経秘鍵』一巻、『即身成仏義』一巻、『声字実相義』一巻、『吽字義』一巻、『弁顕密二教論』二巻などと共に『菩提心論』が収められている。『菩提心論』以外は空海の著作だ。

著者は『菩提心論』は、空海の思想の中核として存在している「即身成仏」という用語を最初に使用している論書であり、「空海の即身成仏思想の原点がここに説かれている」と指摘。

そのため、空海の著作ではないが『十巻章』に入れられているとし、『菩提心論』を最初に理解すれば空海の著作の内容理解が容易になると本書の執筆動機を述べている。

「『菩提心論』の成立について-特に思想背景について-」など関連する著者の論文6編と『菩提心論』のテキストも併載する。空海思想の研究を志す人に好適の一冊。

本体価格5000円、東方出版(電話06・6779・9571)刊。

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