PR
購読試読
宗教と文化の専門新聞 創刊1897年
中外日報宗教文化講座2021
PR
中外日報宗教文化講座2021

日蓮…佐藤賢一著

2021年3月15日 10時08分
日蓮

日蓮聖人を主人公にした新たな小説が、降誕800年の正当、2月16日に発行された。当時の政治、社会状況を土台に、天変地異や疫病に苦しむ人々を救おうと、経典を博捜して得た救世の論理が明快に語られる。波乱の生涯を劇的に追うのではなく、聖人の教学を柱とした作品になっている。

著者は歴史学で大学院博士課程に進んだ経歴を持ち、史実を基に『ナポレオン』などヨーロッパの歴史小説を多く手掛ける直木賞作家。近年は日本を舞台にした作品もあるが、宗祖を取り上げたのは初めて。『小説新潮』に連載した「パッション」を改題した。

清澄寺の僧侶、鎌倉の道行く庶民、幕府の前執権・北条時頼ら、様々な立場の人からの「なにゆえ法華経なのか」の問いに、日蓮聖人は臆せず激せず、経文を引いて理路整然と答えていく。さながら客と僧が対話する『立正安国論』、信者の思いに答える消息を、聖人が現代語で語っているかのようだ。

父母に離郷の挨拶をするシーンで、人間が娑婆に生きながら仏になれるという法華経の教えに納得できたのは、「父さま、母さま、あなた方のもとに生まれたからでしょう。貧しくとも、卑しくとも、この倅は愛されました」と語るなど、聖人の生い立ちと教学の関係が感じられる場面もあり興味深い。

本体価格1800円、新潮社(電話03・3266・5111)刊。

グローバル化時代の日韓新宗教

グローバル化時代の日韓新宗教…李和珍著

4月12日

急激なグローバル化や情報化が進んだ20世紀末以降の社会の変化に対し、日韓の新宗教教団がどう対応してきたかを考察する。 対象として、日本の妙智會教団、韓国の圓佛教を取り上げ…

近世日本の災害と宗教 呪術・終末・慰霊・象徴

近世日本の災害と宗教 呪術・終末・慰霊・象徴…朴炳道著

4月10日

明暦の大火、浅間山の大噴火、コレラ大流行――。江戸時代には幾つもの災害が起き、見聞記や供養塔、「鯰絵」などの浮世絵が残された。これらの資料から、当時の人々が地震や疫病とい…

近世の天台宗と延暦寺

近世の天台宗と延暦寺…藤田和敏著

4月9日

叡山文庫(大津市)に所蔵されている近世の膨大な延暦寺文書を読み解きながら、近世天台宗と延暦寺の実像を明らかにした。 1571(元亀2)年の織田信長による焼き打ちで延暦寺は…

寄付の文化 支え合いの心が足りぬ日本

社説4月14日

聖徳太子御聖諱 国際化時代の和を訴える

社説4月9日

釈尊の降誕を寿ぐ 憂いなく安穏であること

社説4月7日
お知らせ
このエントリーをはてなブックマークに追加