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構築された仏教思想 ツォンカパ…松本峰哲著

2021年4月5日 13時57分
構築された仏教思想 ツォンカパ

仏教思想史で注目すべき教義や思想を築き上げた仏教者を取り上げる「構築仏教」シリーズの9冊目。チベット仏教のツォンカパ(1357~1419)に光を当てる。インドの部派仏教、大乗仏教の顕教と密教の異なる仏教思想を一つにまとめチベット仏教の基礎をつくった祖師の生涯と思想をたどる。

ツォンカパはアムド地方のツォンカという地で6人兄弟の4子として生まれた。3歳で優婆塞戒を、8歳になると沙弥戒を授かり出家僧となり、16歳で中央チベットのウ地方に留学し顕教を学んだ。タコルと呼ばれる学問の研鑽を積む修行として有力な僧院も巡った。その頃に悟りの境地に至るような不思議な体験をしたという。

25歳で具足戒を授かり、比丘となった。以降、本格的な密教修行、戒律復興運動、講義や著作などの活動を精力的に展開。晩年、体調を崩しても各地で法話を続けた。1419年10月25日、結跏趺坐を組んで深い瞑想に入り、息を引き取った。

ツォンカパが著した『菩提道次第小論』は「仏陀は決して無益なことは一言も語っていない。つまり小・大乗区別無く、すべての教説に意味がある」との考え方のもとで小乗、大乗、密教へと進み、悟りに到達できると示してチベット仏教を大成した。

定価1870円、佼成出版社(電話03・5385・2323)刊。

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