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中外日報宗教文化講座2021
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中世禅宗の儒学学習と科学知識…川本慎自著

2021年4月7日 16時59分
中世禅宗の儒学学習と科学知識

中世日本における儒学は主に禅宗寺院を受容者とし、禅僧を担い手として発展したという。このことが、後の戦国時代や江戸時代の社会にどのような影響を及ぼしたか。東京大史料編纂所准教授の著者が考察する。

まず、中世日本の禅宗を「清冽な禅宗」「経済の禅宗」という二つの異なる視点から眺めた。経済の禅宗とは、荘園経営や貿易活動を通じて禅宗寺院が果たした経済的な役割に着目したもので、経済活動に伴う知識の蓄積が儒学学習に結び付いていく過程を読み解く手掛かりとなる。

学問と経済活動は一見、深いつながりはないような印象を受ける。著者の論考から見えてくるのは、禅宗寺院が思想や美術だけでなく政治や経済など広い分野で果たしていた役割で、社会に対する影響力の大きさも浮かび上がる。

当時の禅宗寺院は禅宗を広めるための手段、すなわち「興禅の方便」として儒学を取り入れた。それが禅宗寺院の学問に実利的な意味合いをもたらすことになり、経済活動に関する寺院の知識形成にも寄与することとなった。本書はこうして禅宗寺院に蓄積された実用的な思想と知識が、近世に至って科学技術の基礎となっていく過程を様々な角度から論じている。

定価6160円、思文閣出版(電話075・533・6860)刊。

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