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現代語訳 瑩山禅師『洞谷記』…東隆眞監修・『洞谷記』研究会編

2021年4月16日 10時06分
現代語訳 瑩山禅師『洞谷記』

曹洞宗大本山總持寺の開山、太祖・瑩山紹瑾禅師が著した『洞谷記』を読みやすい現代語訳にした。全文が現代語訳されるのは初めてで、註釈やコラムなども充実。同宗教団の成立過程などが克明に書かれており、現代語訳の公開は宗門史だけでなく、日本仏教史の研究に資することは論をまたない。

禅の問答を記した語録は多く知られるが、本書はそれらとは全く体裁が異なり、瑩山禅師が永光寺(石川県羽咋市)を開創する当初からの日記体の記録を中心に、様々な文書から編まれている。寄進を受けた土地に関するものや、叢林の生活記録、随想、儀式の記録、門下に後世を託した「置文」など、貴重な記録が残されている。

現代語訳した竹内弘道・駒澤大非常勤講師と河合泰弘・愛知学院大教授が解説を加える。竹内氏は『洞谷記』の特異性を紹介しつつ「『宗学成立以前の宗旨』を知るという発想に立ち、瑩山禅師に伝わった道元禅師の教えは何か、両祖を貫く曹洞宗の宗旨は何か、と問う姿勢が求められよう」と指摘。

河合氏は「洞谷山永光寺」の寺号・山号の由来を紹介した上で「瑩山禅師自身が中国曹洞宗の法系に連なり、永光寺がその中心寺院であることを強く意識していた」と論じている。

定価5500円、春秋社(電話03・3255・9611)刊。

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