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中外日報宗教文化講座2021
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土葬の村…高橋繁行著

2021年5月24日 09時09分
土葬の村

土葬を中心に、現代日本からほぼ失われてしまった弔いの風習を詳細にたどった記録。日本の葬送史は、古代天皇の風葬、死体を捨てるだけの遺棄葬を経て、土葬や火葬へと千年以上の歳月をかけて変遷した。著者が調査を始めた30年前、奈良盆地の東側の山間部一帯、隣接する京都府南山城村では8割以上が土葬だったが、2019年の調査では、ほとんどが火葬に取って代わられていた。

死者を埋葬地まで送る際に野辺の道で長蛇の葬列を組む「野辺送り」や、同年輩の友の死を聞かせまいとする「耳ふたぎ」、死者の声を聞きに行く「巫女聞き」をはじめ、南山城村や奈良市大保町、奈良県十津川村などで著者が調査した土葬の風習に関する証言が詳しく取り上げられている。

新しい動きとして「土葬の会」を紹介している。土葬は墓地埋葬法で禁じられているわけではなく、民間霊園が使用規則で認めれば可能だ。「人間は死ぬとみな土に還る」という自然観を持つ人などが、土葬墓地を分譲する山梨県南アルプス市の曹洞宗普済寺の天空霊園を利用して土葬した例が述べられる。

納棺の際に遺体を縄でがんじがらめに縛る過酷な「野焼き火葬」にも触れる。1960年以降の生活改善運動の高まりから、土葬と同様に衰退した経緯を明らかにしている。

定価1100円、講談社(電話03・5395・4415)刊。

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