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善導教学の研究 第三巻…柴田泰山著

2021年6月22日 14時29分
善導教学の研究 第三巻

唐代初期に活躍した善導の教えは、法然をはじめ日本の浄土教にも多大な影響を与えたことで知られる。本書は著者による四半世紀にわたる善導研究の集大成となる。

全3巻の最終巻であり、2006年刊行の第一巻では「善導を考える」、14年の第二巻では「善導と考える」としてきた研究の視座を、第三巻では「善導の向こう側を考える」と大きく展開。思想史、教理史を視野に収めつつ、善導の信仰世界のさらなる広がりへと踏み出した研究がなされている。

中国仏教が、阿弥陀仏信仰をどのような歴史的過程と展開の中で受容し、また個々の信仰者がどのように自らにとっての阿弥陀仏の存在を探究したのか、どのような〈行〉の観念のもとで実践論を構築し、往生の論理を体系化したのかを論及する必要性を説く。

著者は、善導における〈行〉の本質や、輪廻と往生、声と名号などの問題について見解を提示。「善導は自身の称名念仏の声の中で常に阿弥陀仏とともにあり、自身の声の中に立ち現れた阿弥陀仏に対して全衆生の往生を祈り、そして願い続けていたことであろう」とまとめている。その上で、善導研究と法然研究を浄土宗伝法の研究へと発展させていくことを、浄土宗学者である自らの今後の責務として掲げている。

定価2万2000円、山喜房佛書林(電話03・3811・5361)刊。

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