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流行神 -民間信仰におけるハヤリ・スタリとそのメカニズム-…村田典生著

2021年7月5日 09時19分
流行神 -民間信仰におけるハヤリ・スタリとそのメカニズム-

地元の人ですらあまり知らない神仏が、あることをきっかけに「ブーム」を起こし、参拝者が激増する「流行神」と呼ばれる事象が最近も起こっている。その事象に遭遇し、突然の「カミ」の流行に興味を抱いた著者が、流行神顕現の事例研究などから現代民間信仰の盛衰論を展開する。

流行神には三つの類型があり、ケース①ははやった後、廃ってしまう神仏。ケース②ははやった後に現在の秩序を破壊し、他の次元の信仰体系を志向する事例。ケース③は何度か「ハヤリ、スタリ」を繰り返すうちに土着する例――に分類される。

流行神の多くは、マスメディアによる喧伝がきっかけにあるとされており、時代背景の影響も受けている。未婚化が進む中で「縁結び」を祈願する神社が流行神になったり、合格祈願によって難関大学への合格者を輩出すれば一気に人気が過熱したりする。

金運の流行神として、御金神社(京都市中京区)を紹介している。宝くじに当たると大きな話題となったが、同社には元々そうした御利益はなかったとされる。時代とともに御利益も変遷し、時には想像もつかない御利益が生まれるという。著者は、新たな流行神の顕現に向けて研究を続けている。本書は「佛教大学研究叢書」の一冊。

定価6050円、法藏館(電話075・343・5656)。

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