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完本 仏像のひみつ…山本勉著・川口澄子イラスト

2021年7月7日 15時44分
完本 仏像のひみつ

仏像は仏教と共に日本に伝わった。拝む対象として美術作品として、素材や形、作り方を変えつつも、時代を超えて人々に親しまれてきた。写真やイラストと共に、専門家が仏像にまつわる秘密を教える。

東京国立博物館名誉館員で仏像研究の専門家である著者の『仏像のひみつ』(2006年)、『続 仏像のひみつ』(08年)に新たな「ひみつ」2点を加えた完全版が本書だ。

尊格や像容の特徴など仏像の基本はもちろん、飛鳥時代から鎌倉時代に痩せたり太ったりする体つきの変化、胎内納入品、色彩の有無や種類など専門的な内容にも踏み込んでいる。平安時代後期における横に広い楕円形の体つきなど日本独特の変化にも触れる。

海外の仏像との関係に焦点を当てた「仏像は国際派!」は本書で新たに追加されたひみつの一つ。渡来仏や、海外の仏像をまねて造られた「ゼンコージ(善光寺)式」の阿弥陀三尊像や「セイリョージ(清凉寺)式」の釈迦如来像を紹介する。

最後のひみつでは、著者の長年のテーマである仏師を取り上げる。仏像の制作者を「仏師」と呼ぶことが日本だけの特徴という指摘に始まり、仏師の歴史や系図をたどる。

仏像ブームとも称される現代において、仏像の奥深い世界に導いてくれる一冊。

定価2090円、朝日出版社(電話03・3263・3321)刊。

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