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俳句で学ぶ唯識 超入門 わが心の構造…多川俊映著

2021年7月14日 11時44分
俳句で学ぶ唯識 超入門 わが心の構造

著者は、「唯識」の考え方を学修する宗派として知られる法相宗の大本山興福寺の前貫首。すでに『唯識入門』などの著書があるが、本書では俳句や短歌などの短詩型文学を引用し、そこから想起されるイメージをもとに、心の在り方、そしてその構造についての「唯識仏教」の智慧を平易な文章で説いている。

「心の宗教」とされる仏教において、その唯心論的傾向をいっそう先鋭化させ、あらゆる事柄全てを心の要素に還元し、心の問題として考えようとする立場が唯識仏教だ。「阿頼耶識」など耳慣れない用語で様々な心のメカニズムを説明し、一般的には難解なものとされてきた。

唯識の考え方を少しでも読者の身近なものとするため、親しみやすい七五調を基本とする文学を材料とした。江戸時代の松尾芭蕉、明治時代の夏目漱石や正岡子規、現代の永六輔、川柳や尾崎放哉・種田山頭火の自由律俳句などをも縦横に取り上げ、唯識の智慧を解釈していくための俎上に載せている。

著者は「唯識の考え方を学べば、ものの見方も人を見る目も、いままでとは大きく異なったものになるでしょうし、いままでの自画像とは違う自分に出会えるに違いありません」と呼び掛けている。

定価2200円、春秋社(電話03・3255・9611)刊。

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