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中外日報宗教文化講座2021 第18回「涙骨賞」を募集

中国禅思想史…伊吹敦著

2021年8月10日 09時10分
中国禅思想史

季刊『禅文化』誌に57回にわたって連載された「要説・中国禅思想史」を基にまとめられた。本文850㌻超の大冊である。タイトルの示す通り「思想史」として、著者は一般の知識人を読者に想定して執筆したという。引用している語録、難解な公案や偈頌なども、分かりやすい翻訳、読み下しで丁寧に解説されている。

中国禅宗史は日本の禅の歴史とも深く関わるだけに、初期の禅から明末・清初あたりまでの研究は蓄積が多い。これに対し、清朝から現代にかけての禅の変遷が思想史的に論じられることは少なかったが、本書第13~15章はその不足を補うものとなる(太虚の「人間仏教」や胡適の禅研究はもちろん、星雲大師と共産党首脳の交流までカバーする)。

著者は「禅宗をアウトローの山林仏教を起源とする精神の自由を求める思想運動であると見る立場から、その歴史の全体を見通」すことを本書の課題としたという。この視点が全体を貫いていることは、読者にとって本書をより読みやすいものにしているといえる。あえて注文を言えば、いま習近平政権下で起こりつつある「宗教の中国化」、共産党による徹底した仏教管理が、「精神の自由を求める思想運動」の圧殺に完全に成功しているのかどうか、知りたいところである。

定価1万1000円、禅文化研究所(電話075・811・5189)刊。

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