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チベット仏教の世界…永沢哲編著

2021年8月31日 09時36分
チベット仏教の世界

慈悲と空性の統一を原理とする大乗を土台に、インドの後期密教を含む仏教の全体を丸ごと移植しようとしたのがチベットの仏教だと編者はいう。このチベット仏教の諸相を様々な分野の研究者らがそれぞれの角度から論じる。A5判900㌻の大冊である。

井上ウィマラ氏と編者の対談「テーラワーダとチベット」に始まり、西蔵語の原典の翻訳や多くの論考、編者によるカギュ派の転生化身のインタビューなどを通じてチベット仏教の世界が紹介される。マハームドラーなどオウム事件によって知られるようになったわずかな断片的知識を除けば、一般の人々には耳慣れない単語、概念、人物名が頻出するが、それらの背景には深く豊かな宗教文化があることを教えられる。

チベット仏教が現代社会の具体的問題とどのように切り結んでいるかも興味深い。本書ではチベット仏教を国教とするブータンにおける新型コロナウイルス対策やネパール大地震救援記、ホリスティック教育への展開、脳科学から見た『チベットの死者の書』といったテーマが並ぶ。当初、別の出版社(サンガ)から上梓する予定だったが、同社が営業停止したことから急きょ版元を変えて刊行された。チベット仏教の世界を鳥瞰する労作が無事日の目を見たことを喜びたい。

定価3850円、法藏館(電話075・343・5656)刊。

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