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よくわかる一神教 ユダヤ教、キリスト教、イスラム教から世界史をみる…佐藤賢一著

2021年10月5日 09時41分
よくわかる一神教 ユダヤ教、キリスト教、イスラム教から世界史をみる

アフガニスタン紛争やイラク戦争、イスラエルとパレスチナの対立など、世界の争いにはユダヤ教、キリスト教、イスラム教といった一神教が関わっている。「どうして今に至るまで問題の種であり続けるのか」。その理由を教義や宗教観だけで捉えるのではなく、それぞれの宗教の歴史を古代から現代までたどり探る。

ユダヤ教、キリスト教、イスラム教は同じ根から誕生し、共にエルサレムを聖地とする。しかし、キリスト教からの差別や迫害を受けるユダヤ教、国教化により影響力を高めるキリスト教、繁栄しつつも軍事的な敗北により西洋諸国に隷属されていくイスラム教の国々は、互いに絡み合いながら一つにはならず、異なる歴史を歩んできた。

民主主義や科学の発展した近代において、「宗教は克服されるべきもの」だと思い込んできたと著者は振り返る。

多神教の土壌では異なる宗教が共存できるように、宗教の教義と民主主義、科学は共存できるとし、一神教の一元的な発想に対立の問題点を見る。

現在のタリバンやシリア内戦、ウクライナ問題にも言及する。西洋歴史小説を手掛けてきた著者による一神教を柱とした世界史の講義。

定価1760円、集英社(電話03・3230・6080)刊。

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