PR
購読試読
宗教と文化の専門新聞 創刊1897年
第18回「涙骨賞」を募集
PR
第18回「涙骨賞」を募集 翠雲堂

語られ続ける一休像 戦後思想史からみる禅文化の諸相…飯島孝良著

2021年10月18日 09時44分
語られ続ける一休像 戦後思想史からみる禅文化の諸相

一休宗純といえば、小説やアニメの影響もあり日本で広く名の知れた僧侶だが、その実像については謎が多い。さらに語り継がれている「一休像」もまた、在世当時から戦後に至るまで多様な変化を見せている。本書では一休を巡る様々な論者の問題意識を分析し、極めて多面的な一休像を追究しつつ、特に戦後どのように受け入れられてきたかを考察する。

一休は『狂雲集』や『自戒集』において、既成権力への批判やエロスに満ちた破戒的な表現を残してきた。死後は弟子たちにより『一休和尚年譜』で生涯が語られ、戦後はとんち小僧として、また女犯をなした破戒僧として多くのメディアで語られてきた。

著者が本書で分析するのは、それぞれの一休像には各時代の歴史的な文脈が大きく影響を与えている点だ。

とりわけ、一休は太平洋戦争の終結後にしばしば論じられてきた。一休の内にある批判精神や独立不羈の精神が、戦後の混沌の中注目されたと分析する。

著者は「魅力に満ち溢れて決定的な影響力のある存在であればあるほど、時代を経るごとに多く『語られる』こととなる」と述べる。多面的に語られる一休像の断面から戦後思想史を分析する手法は非常に興味深い。

定価6380円、ぺりかん社(03・3814・8515)刊。

空海を生きる

空海を生きる…ひろさちや著

12月6日

仏教を分かりやすく語り続けてきた著者による書き下ろしシリーズ「祖師を生きる」(全8巻)の3作目。真言密教を体現するかのような空海の生涯を時系列でたどりながら、その実像と教…

聖徳太子と四天王寺

聖徳太子と四天王寺…石川知彦監修・和宗総本山四天王寺編集

12月3日

来年4月まで営まれる聖徳太子1400年御聖忌を記念して出版された。四天王寺が創建された古代から平安、中世、近世、近現代と伽藍建築を解説した本記に加え、37本のコラムで「信…

入定する霧島修験 島津氏帰依僧の『日録』に見る近世修験道の変容

入定する霧島修験 島津氏帰依僧の『日録』に見る近世修験道の変容…森田清美著

11月30日

島津家や庶民がその霊験に帰依し、石室に入定して「火の神」となった近世中期の真言僧の自伝『空順法印日録』104段を、自筆の可能性がある写本を底本に全文翻刻し、読み解いた。廃…

情報のTsunami 救済は全人的知に基づく

社説12月3日

WCRP50年 新たな10年へ行動目標

社説12月1日

見えざるものの力 死者との関係を取り戻す

社説11月26日
このエントリーをはてなブックマークに追加