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子規と日蓮 ひとつの法華経受容史…川口勇著

2021年10月27日 12時34分
子規と日蓮 ひとつの法華経受容史

正岡子規というと、一般的に無宗教家との誤解がある。『病床六尺』で「耶蘇教でも仏教でもただ頭から嫌いで仕方がなかった」と書きはしたものの、逆にそれほど宗教に「親炙していた」からだと筆者は指摘する。

子規の宗教に関する787句、日蓮聖人に関する71句を収録・分析した上で、子規が英雄視し、法華経の行者として法難に遭いながらも、実体験によって教義を確立していった日蓮聖人の思想の変遷にも触れる。さらに法華経がいかに日本人に受け入れられたかについて、21の勅撰和歌集に収録された363首の法華経に関する和歌を論じている。

かつて万葉集で「黄泉」と表現された死後の世界は、仏教が浸透すると「極楽」になった。極楽への切符は法華経が握っていたというのが中世の人々の理解であり、比叡山横川の二十五三昧会でも、念仏結社といわれながら法華経が重視された。

子規は漱石に宛てた書簡で1890年、「午眠と読経とに日をくらし居る候」と記し、法華経の一節を引用している。千葉の誕生寺や鎌倉など日蓮聖人の旧跡も訪問し、「実に最大の大宗教家なり」とまで評している。死の前年(1901年)には「糸瓜さへ仏になるぞ後るゝな」と詠むなど、死の直前まで仏教には関心を持ち続けていた。

定価2970円、東方出版(電話06・6779・9571)刊。

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