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創価教育と人間主義…渡邊弘著

2021年11月11日 15時25分
創価教育と人間主義

一般的に、教育は子どもが人生の目的である「自他共の幸福」を実現する能力を養成するためにあると思われているが、日本の近代以降の教育は「富国強兵・殖産興業」を旗印として、教育は国家の近代化の手段、学校は国家有為の人材の製造の場と化してきた。

そうした強力な国家主義教育体制の状況下にありながら、人間教育の立場から独自の理論を形成し、さらに実践していた人物として、著者は創価教育学会(創価学会の前身)の創始者である牧口常三郎を高く評価する。

「氏は、自らの生命をかけ、一貫して国家主義教育を批判し続けた人物であり、また独創的で先見性に満ちた人間教育論を展開した教育理論家であり実践家である」と述べる。

牧口が提唱した「創価教育」とは「利」美」「善」という人生の三つの価値を創造する能力を養成する教育という意味だ。その精神は90年後の今も創価学会に「子どもの幸福が教育の目的」「学習と生活の一体化」「対話の精神」として継承されている。

著者は「現在のような国益を優先したご都合主義的・場当たり的な『国家のための教育』を、真の『人間のための教育』へと意識を変革し、システムを変革していくための突破口となるものが『創価教育』にあると考えている」と述べる。

定価1760円、第三文明社(電話03・5269・7145)刊。

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