真実の道 道を啓いた先人・先輩の教話集【信仰編】…天理教道友社編著

1838年の天理教立教から現代に至るまで教えを守り伝え、歩んできた先人たちがいる。欲や高慢の心では見失いやすい信仰の道を一途に求めた彼らの言葉を「信仰」に焦点を当ててまとめたのが本書だ。
天理教の月刊誌『みちのとも』で連載中の「みちのともプレイバック いまに生きる先人のことば」は、91年の創刊から現代まで掲載された寄稿や講話の中から「成人」の糧となるものを再録している。その中から信仰をテーマに15編の教話をまとめた。今年2月には「おたすけ」をテーマにした「おたすけ編」を刊行した。
1911年生まれで、ハワイ伝道庁2代庁長を務めた松岡国雄は、実業と信仰の関係に触れ「実業そのものは決して信仰に反するものではなく、親神様のご守護の一部であると申せます」と述べる。1893年生まれの小松駒太郎は、父が原典である『おふでさき』を筆写して教えを学んでいたことを振り返り、苦労に思いを馳せるとともに、原典に触れられる感謝と喜びを語る。
現代は親神様の啓示が終わり、これまで示された教えと教祖の手本を頼りに信仰の道を歩む時代とされる。先人たちが語る天理教の教えに沿う生き方や信者としての心得が時代を超えて今日の信仰者の道標となる。
定価1320円、天理教道友社(電話0743・62・5388)刊。