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宗教文化講座 翠雲堂

最澄を生きる…ひろさちや著

2022年6月13日 12時27分
最澄を生きる

著者による書き下ろし「祖師を生きる」シリーズ(全8冊)の6作目。天台宗の開祖として知られる最澄(767~822)の生涯と事績をたどり、大乗戒の精神に込められたその教えの核心について解説している。

東大寺での受戒、入唐求法、空海との交流、徳一との論争、「小乗戒」の棄捨、大乗戒壇の設立に向けた熱意など様々なエピソードを通じて、著者は最澄を「純粋そのものの人」「まじめ人間」と評する。それ故に、最澄にとっての「本当の仏教」を追い求めるあまり他の人々と衝突し、トラブルにも巻き込まれた。「たぶん誰も、最澄のように純粋に、まじめに生きることはできないでしょうが、〈ああ、こういう生き方もあるんだな〉と思うだけで、きっと自己の『生き方』に大きな示唆が与えられる」と述べている。

また最澄を、同じく仏への道を歩む人間として出家と在家の間に本質的な区別を認めず、出家者のみに適用され形式的なものとなっていた小乗戒に疑義を呈して大乗戒を宣揚した人物として一貫して捉えている。その教えの根底には「忘己利他」の精神、対象を差別しない慈悲心が込められていることを指摘。自己中心的な世間の物差しによる判断を捨て、仏の物差しによる慈悲心の在り方を学ぶよう現代人に勧めている。

定価1650円、佼成出版社(電話03・5385・2323)刊。

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